鳥インフルエンザでの卵不足が原因で、卵の値上がりが社会問題化しています。鳥インフルエンザの発生数は、毎年変動がありますがまったく0にするというのは難しいと言われているので、この卵不足問題は、今後継続的に起こると考えるべきでしょう。
そのような中、今注目されているのが代用卵です。名前を聞いたことはあるという人は多いと思いますが、それがどのようなものかは、まだほとんど知られていません。
今回はこの卵不足の状況下で救世主になりうる話題の代用卵についてご説明いたします。
卵の価格高騰の原因
「フレッシュマーケット アオイ」の内田寿仁社長は「今日は特売で売っているけど、通常は358円。4月1日出荷分以降に私たちが仕入れた商品は、398円に値上げするかもしれない」と話していました。
東京農業大学元教授の信岡誠治さんは「卵の価格が下がるめどはない。鳥インフルの終息の気配はなく、コロナと同じ。またウクライナ侵攻による飼料価格の高騰があり、アメリカのとうもろこしの相場が基準で高止まりしている」と指摘します。
出典
https://news.yahoo.co.jp/articles/79ae55a588505a06c0ca51235b3496d03b5e8e40
鳥インフルエンザと飼料不足のダブルパンチが、今回の卵不足の原因を招いているとのことです。特に鳥インフルエンザ問題が深刻です。鳥インフルエンザウイルスは渡り鳥が媒介し、日本に広まりました。感染したニワトリは殺処分されます。
鳥の場合水際対策というのができないので、今後も渡り鳥が飛来する時期になると毎年のように卵不足が起きる可能性があります。
代用卵が卵不足を救う?
この卵不足問題を救う鍵となりうると今注目されているのが、代用卵です。代用卵とは豆乳など植物性の原材料から作られたもので、それ自体は新しいものではありません。元々は卵が高価な食品だった時代に安い代用食品として誕生したものでした。卵アレルギーを持つ人やベジタリアンなどには需要があり、現在でも重宝されています。
しかし、近年大豆ミートなどの代替食品が普及し、食の多様性が広がっている状況下で代用卵を大手食品会社が商品化するなどの動きが活発化しています。
まだ多くのスーパーに出回っている段階ではありませんが、ネットショップなどでは取り扱いが始まっており購入可能です。鳥インフルエンザの猛威は今後も続くと思われますので、代用卵に対する注目度は今後も高まっていくと考えられます。
代用卵はふわとろ食感も
代用卵は少し製法を変えるだけで固くなったりするなど製造が難しいと言われてきましたが、最近では改良が進み、ふわとろ感が追求されています。冷凍食品として購入でき、湯煎するだけで食べることができる商品もあります。
何より、卵アレルギーの方も気兼ねなく卵風料理を楽しめるので、需要はますます拡大すると思われます。
https://www.gourmetcaree.jp/kanto/
まとめ
代用卵についてご説明しました。大豆ミートを使った飲食店が増えてきているように、代用卵をメニューに使用する飲食店も今後増えていく可能性があります。
ちなみにネットショップでは、現在(2023年4月上旬)、代用卵はほぼ品切れ状態となっているみたいです。社会全体が注目することで研究開発は進みます。つまり、より卵の食感に近づいていくものと思われます。
近い将来は卵の食感だけでなく、栄養価も代用卵が超えるという日もそう遠くないのかもしれない、そう考えると非常に夢のある食材と言えます。