イタリアには、パスタが500種類以上あります。日本では、スパゲッティと呼ばれているロングパスタや、ショートパスタのマカロニが一般的なのですが、太さや形、長さ、原材料などが異なるありとあらゆるパスタが存在します。今回はイタ
イタリアには、パスタが500種類以上あります。日本では、スパゲッティと呼ばれているロングパスタや、ショートパスタのマカロニが一般的なのですが、太さや形、長さ、原材料などが異なるありとあらゆるパスタが存在します。
今回はイタリアの地域別パスタの特徴についてご説明します。

パスタとマカロニとスパゲッティの違い
パスタは、粉と水をこねて生地をつくり、成形するもののことを言います。イタリアでは主に軟質小麦、硬質小麦、栗の粉、そばの粉の4種類を使います。これらを水、卵白、全卵、卵黄などと掛け合わせ、こねます。さらに成形してソースを絡め、粉チーズや炒ったパン粉をかけるなどの仕上げをして完成です。
日本人にとってはパスタより、スパゲッティのほうが馴染み深い言葉と言えるでしょう。けれども、日本で最初にパスタが広まったときは、実はマカロニとして広まったと言われています。現にパスタは「マカロニ類」として規定されています。パスタは太さや長さでも名称が変わります。大きく分けると、スパゲッティを代表とするロングパスタと、マカロニを代表とするショートパスタの2種類に分けることができます。
イタリア 地域ごとのパスタの材料
フランスに近く、アルプスがあるイタリア北部は小麦が取れませんがそばが採れます。そのため、そば粉を使ったピッツォッケリがよく食べられます。また、イタリア北部はパスタやリゾットの代わりとして、トウモロコシの粉にオリーブオイルを入れ水で練り上げた料理「ポレンタ」も食べられます。
軟質小麦はイタリア中部が産地。そのためイタリア中部、北部では卵を入れた生パスタが食べられることが多いのです。イタリア中部のエミリア、ロマーニャ州やトスカーナ州は栗の粉をタリアテッレに混ぜて作る生パスタがあります。南部では、硬質小麦を使ったスパゲッティなどのパスタが作られています。
イタリアの地域別パスタ
イタリア北部(ピエモンテ州、リグーリア州等)
パスタ「タヤリン」
卵黄を使った細いロングパスタです。ソースとの絡みもよく、喉越しがよいのが特徴。生地を薄くのばしてカットしています。
代表的なソース「バター、チーズ」
パスタ「トロフィエ」
長さ4~5cm。端が細い、こより状のショートパスタ。もちもち食感が特徴です。
代表的なソース「ジェノベーゼ」
イタリア中部(アブルッツォ州、トスカーナ州等)
パスタ「キタッラ」
キタッラと呼ばれる道具(四角い木の枠に弦を貼る)を使って成型したロングパスタ。コシが強くとても食べ応えがあります。
代表的なソース「子羊や牛のラグーソース」
パスタ「ピーチ」
もちもち感のある太麺のロングタイプの生パスタ。軟質小麦と水だけで練って作られる。
代表的なソース「トマト」
イタリア南部(カンパニア州、プーリア州等)
パスタ「スパゲッティ」
イタリアの代表的な乾麺で、1800年代にグラニャーノの工場から乾麺パスタが広まった。
代表的なソース「トマト、オリーブオイル、魚介」
パスタ:オレッキエッテ
ひも状に伸ばして1cmにカットし、耳型にくぼみを作るショートパスタ。卵を使わず、硬質小麦と水だけで作る。
代表的なソース「オリーブオイル」

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まとめ
今回はイタリアの地域別パスタの特徴についてご説明しました。
粉と水しかない環境で、愛情たっぷりのご馳走を家族に食べさせたいと思って作られた料理がパスタだと、一説では言われています。贅沢できない人たちが知恵と工夫で作ってきた料理。 麺の形状に労力を費やすことで、様々な形状のパスタが生まれたのです。