ほかほかの湯気が立ち上り、口に含むとチーズがじんわりと溶けて、もっちりした食感が味わえる焼きたてのピザ。欧州で生まれたこの料理は今では世界中で愛されています。
日本人にとってもなじみ深く、ピザの大手チェーン店だけでも2019年時点で、全国で約1,500店舗ほど展開しています。
スパゲッティ等とともに日本人の味覚をがっちりと捉えたピザですが、そのルーツ等を知らない人も多いです。
今回はピザ発祥の地や歴史についてご紹介致します。
ピザのルーツはエジプト?
ピザのルーツを探ってみると、古代エジプトにまでさかのぼります。
小麦を挽いて粉にして、水で溶いたものを焼くという食文化は、メソポタミア文明発祥といわれていますが、それが古代エジプトに伝わり、小麦粉を水で溶いたものを発酵させて焼く、というパンに進化しました。
古代エジプト人が作ったパンは、平らな丸い形に成形し、石窯に貼り付けて焼くというもの。まさにピザの原型ですね。
それは紀元前3000年頃のこと。今から5000年前に誕生した、この石窯焼きパンは、世界各地に広まって、さまざまな小麦の食文化に発展していきました。
出典 https://pizzakyogikai.gr.jp/roots.html
以外にもピザのルーツは古代エジプトだと言われています。エジプトでは小麦粉を水で溶いたものを発酵させて焼くパンが作られていました。
イタリアで誕生し、普及
現在のピザは16世紀ごろ、イタリアで生まれたそうです。小麦粉ベースの生地に、にんにく、ラード、塩などを加えて焼いたものがはじまりとも言われています。
ただイタリアで「PIZZA」と名前がついて普及したのは、ナポリでトマトがトッピングされるようになってから。水牛の乳を原料にしたモッツァレラチーズもナポリ近郊で誕生しました。
ちなみにマルゲリータの誕生は1889年。トマトの赤、モッツァレラの白、バジルの緑、イタリア国旗の色合いのピザをマルゲリータ王妃がとても気に入ったことに由来しています。
米国でのピザブーム
ピザの歴史を語るうえで避けて通れないのがアメリカでの一大ブームです。イタリアで生まれたピザは、その後イタリア移民によってアメリカに運ばれます。
ボリュームたっぷりの具材、チーズを載せたアメリカ風のシカゴピザも、このころ発祥したといわれています。1960年代にはアメリカで、冷凍ピザ1号店がオープン。自宅にストックしておける冷凍ピザは、急速にアメリカ国内に広がりました。
日本では1980年代から普及
日本で初めてのピザはというと、諸説ありますが、有力説は、神戸のイタリアンレストランで1944年に提供されたとするものです。戦後間もなく宝塚市にオープンしたイタリアンレストラン、アベーラとする説もあります。
出典 https://pizzakyogikai.gr.jp/roots.html
1940年代にピザが伝わり、1964年頃、日本で初めて東京都目黒区にピザ工場が建てられました。1970年代には全国各地でファミリーレストランが台頭。アメリカ風メニューとして提供され人気が出ました。
1985年には日本初の宅配ピザが誕生し、急速に食卓に浸透。日本のソウルフードと言われるくらい身近な料理になりました。
https://www.gourmetcaree.jp/kanto/
まとめ
今回はピザ発祥の地や歴史についてご紹介致しました。エジプトのルーツ、イタリアでの誕生、アメリカでの普及と徐々に世界中に親しまれていったことがわかります。
ピザの味は今後も進化していくと予想されます。知れば知るほどピザが好きになる…イタリアンは中途・転職希望者にもおすすめです。