イタリアでは地域の気候や文化により、使う食材や調理法が変わります。そのため「地域の特色がパスタに出る」と言われているのだとか。
イタリアは言わずと知れたパスタ発祥の地。私たちが知るおなじみのパスタから、地域ごとに獲れる食材を使用したご当地パスタ、古くからイタリア人に愛され続けられているパスタと、様々なパスタを楽しむことができます。
今回は地域ごとに異なる、本場イタリアのパスタについてご説明します。
イタリア北部のパスタ
イタリア北部は、水の都ヴェネツィアや流行の発信地であるミラノなど、世界的に有名な観光場所が数多くあります。ボラやイカなど多数の湖や地中海で獲れる魚介類は古くからイタリア人に愛されています。北部の人々は古くから水と共に生活してきたので、魚料理が得意と言われています。
イカスミパスタ
ヴェネツィア名物として有名なイカスミパスタ。本場イタリアのイカスミパスタは白ワインでイカスミの生臭さがしっかり消されているため、食感を楽しめます。健康に良い食材として取り上げられる事も多く、パスタ以外でも、イカスミリゾットやイカスミのショートパスタなど様々な料理に使用されています。
ジェノベーゼ
地域の名産品であるバジル(バジリコ)を使って作られたパスタ。使う麺の種類は主にロングパスタのリングイネで、弾力がありモチモチとした触感が楽しめます。
ペスカトーレ
イタリア語で漁師という意味。漁師が魚介類とパスタをトマトソースで、煮込んで作ったことが由来です。イタリアでは魚介類を使用したパスタはトマトベースでなくてもペスカトーレと呼ばれています。
イタリア中部の定番パスタ
永遠の都ローマや花の都フィレンツェと世界中の旅行者の憧れが詰まっているイタリア中部地方。馴染みのあるパスタの多くは、イタリア中部地方発祥と言われています。
昔から貿易が盛んに行われていたため、世界中から様々な料理や食材が集まりました。多種多様なパスタがあるのが中部の特徴です。美食家たちが世界各国から訪れる地域としても知られています。
アラビアータ
ローマ発祥のパスタ。辛料を多く使うイタリア料理の中でも特に辛いと言われています。ローマではペンネに絡ませ具材のない、ペンネアラビアータが人気です。
ボロネーゼ
ボロネーゼはボローニャ風という意味。パッパルデッレやタッリアテッレといった幅の広い手打ちパスタで作るお店も多いです。
カルボナーラ
日本でも大人気のカルボナーラはローマ発祥と言われています。本場イタリアのカルボナーラには、生クリームを使用せず生クリームの代わりにチーズを使用します。
イタリア南部の定番パスタ
美しい地中海と広大な山があり、ポンペイ遺跡や火山などの観光名所の多い都市として知られるイタリア南部。地中海性亜熱帯地域に属し、オリーブやトマトの栽培に適した気候を持ちます。
そのため、名産のポモドーロ(トマト)やオリーブオイルなどを使用するパスタが多くさっぱりとした味わいが印象的です。
ボンゴレ
イタリア語でアサリという意味。唐辛子やトマトソースを使う「ロッソ」と、白ワインや出汁で作る「ビアンコ」という2つの種類があります。ナポリ海岸の伝統パスタの一つです。
ペペロンチーノ
イタリアではたっぷりのオリーブオイルとにんにく、イタリアンパセリを使用。具材が入っていないシンプルなパスタです。イタリア中南部発祥と言われています。また現地では屋台メシとしても知られています。
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まとめ
地域ごとに異なる、本場イタリアのパスタについてご説明しました。どのパスタも、その地域で採れる旬の食材を活かして作られています。味付けにも異なる特色があり、世界中の人々を引き付けている理由でもあります。
機会がありましたら、現地を訪れ、本場のパスタを味わってみることをおすすめします。