新型コロナウイルスの緊急事態宣言が明け、街に平穏が訪れたかと思ったのも束の間、今度は新たな変異ウイルス・オミクロン株が登場しました。南アフリカで最初に発見されたウイルスで、現在は欧州を中心に感染が拡大。英国では、既に新規感染者の8割がオミクロン株に置き換わったと言われています。
日本でも感染者はぽつぽつ確認されてはいますが、まだ十数人程度でパンデミックに至るまではほど遠いというのが現状です。
しかし、オミクロン株は従来のデルタ株に比べて重症化率は低いものの、感染力は数倍と言われており、これから冬を通して日本全体で猛威を振るうのではないかと恐れられています。
このような状況下では、まだまだマスクを外せるわけもなく、人々の活動も委縮しがちです。
飲食店は人数制限こそ緩和されましたが、これまでと同様、感染対策を徹底しながらお店を開けるということになります。そこで今回は飲食店員にコロナ禍の今、求められている接客についてお話できればと思います。
気を付けるポイント
「東京iCDC」専門家ボードの座長を務める、医師の賀来満夫(かく・みつお)先生にお話を伺いました。
賀来先生コメント
オミクロン株は、ウイルスに変異箇所が多く、高い感染力やワクチン効果減弱などの可能性が指摘されています。皆様、ご不安に感じている事と思います。しかし、過度に恐れる必要はありません。これまで同様、マスクの正しい着用、手洗い、うがい、三密の回避、換気といった基本的な感染予防対策の徹底、そしてワクチンの接種により、オミクロン株でも感染を十分防ぐことや重症化を予防することができると思います。引き続き、感染予防の継続をお願いいたします。
出典 https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/henikabu/omicron_info.html
入店時の接客
マスク、フェイスガードの着用
マスクの徹底は今や必須です。また飛沫感染を防止するために有効なのが、フェイスガード。マスクと併用して使用することが推奨されます。
お客様の手指の消毒/検温
お客様が手指の消毒ができるよう、消毒薬を入口に用意しておきましょう。入店前の検温を実施すると、より効果的な感染対策となります。入口部分には、手指の消毒と検温を実施していることを説明するボードなどを提示しましょう。
オーダー・料理提供時
接客時の距離
今までの接客よりも一歩引いて、ソーシャルディスタンスを保つ心がけが大切です。マスクやフェイスガードで声が聞き取りにくい場合があるので、メニューを手で示したり、指で数を示したりすると良いです。
接客時の声の大きさ
声のボリュームは抑えましょう。店として元気で活気ある雰囲気を伝えるために、表情やボディーランゲージを工夫すると良いです。
退店時
会計時の接触を減らす
レジの前にパーテーションを設置するなどの対応が必要です。お金やレシートの受け渡しは手渡しではなく、トレイを使いましょう。マスク、フェイスガードを着用しているのであれば、控えめな声量で感謝の気持ちを伝えましょう。
https://www.gourmetcaree.jp/kanto/
まとめ
飲食店店員に求められるコロナ禍の接客をご紹介しました。
通常の接客とちがい、元気の良さを前面に押し出しにくいので、どうしても戸惑われると思います。コロナ禍で求められているのは、元気よりも丁寧さです。仕事と真摯に向き合っている方の気持ちはマスク越しでもお客様にしっかりと伝わります。