中途求人で念願の飲食店に就職が決まったことは嬉しいものの、「接客が初めてで不安」という声をよく聞きます。特に飲食初心者を悩ませるのは飲食店の接客マナーです。基本的なマナーだけをとってもそれだけで本一冊が作れるほど、たくさんの作法があります。
「飲食店で働く前にマナーも全部覚えなければならないの?」と思うかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。接客マナーは店主、もしくは先輩スタッフなどから教わることができますし、店によっても多少違うので、最初から知識だけを詰め込むというのも考えものです。
しかし、実践するかは別として、知識としては覚えておいて損はない接客マナーもあります。今回は接客マナーの中でも、料理の出し方のマナーについて基本的なことをご説明致します。
料理提供で最も大切なこと
接客マナーは作法だけではなく、お客様を大切におもてなしするという心構えも大切です。特に飲食店では次の二つの場面が大事だと言われています。
- 料理をテーブルに出す際の接客
- 会計や店を後にいる際の接客
理由を見ていきましょう。人はこの二つのタイミングの出来事が強く記憶に残ると言われています。つまり、そこでの接客が店の評価を決めることになりかねないのです。
料理の持ち方
お皿
料理を運ぶときは、皿の持ち方に注意しましょう。指はまっすぐ伸ばし、付け根で皿を挟みましょう。親指が皿の上側にくる形は親指の腹が料理についたり、皿に指紋がついたりするので、マイナスポイントになります。複数の皿を片手で同時に持つ際にも、持ち方の基本となります。
グラス
グラスはコップの半分より下を持ちましょう。間違ってもお客様が口を付ける部分となるグラスの端を触ってはいけません。ちなみにテーブルに置く際は、小指からテーブルに触れるように置くと、音が最小限に抑えられるので覚えておきましょう。
ナイフ・フォーク
料理を運ぶまでには、ナイフやフォークのセッティング作業があります。ナイフは刃が内側になるようにしましょう。お客様にナイフの刃の部分を渡すことだけは絶対にやめましょう。フォークの刃は上向きになるように設置しましょう。必ず柄の部分を持ち、セットすることが大事です。
カップの持ち手
カップの持ちてはケースバイケースで考えます。ブラックで飲むと分かっている人には、持ち手を右に向けておいてもいいでしょう。しかし、事前に砂糖やミルクを使うのがわかっている場合は、持ち手は左側に持ってくるのがいいでしょう。これは、砂糖やミルクを混ぜる際に左手を持ち手に添えるためです。
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中途入社で気を付けたい接客の注意点
デザートを提供する前に
一般的にはデザートを出す前には、水とシャンパングラス、ワイングラス以外はすべて片付けます。可能ならばテーブルの汚れをふき取るなど、キレイにすると喜ばれるでしょう。デザートタイムは一連の食事の中でも重要な意味を持ちます。提供する側としても、デザートの華やかさがより一層際立つので、テーブルの上は片付けておくにこしたことはありません。
ただ、料理の途中でお皿を下げることはないように気を付けましょう。
お冷はこまめに補充
グラスが半分になったら、八分目まで注ぎます。担当のテーブルは細やかにチェックしましょう。何気ないことのように思えますが、セルフサービス店でない限りはお店の評価に大きく関わる部分ですので、注意しましょう。
まとめ
料理の出し方を中心に基本的なマナーを説明しました。マナーは飲食店によってルールが違います。”郷に入っては郷に従え”です。これらをあくまで基本とし、臨機応変に対応できるようにしましょう。