「あらかじめ知っておけば良かったなぁ」と思ったことが、誰しもあるかと思います。例えば敬語、名刺の渡し方、電話の受け方等、基本中の基本がとっさにできなくて恥をかくのは、社会人あるあるです。
もちろん、どの業界でもたいていは入社した後に社会人としての最低限のマナーは教わるのですが、「もっと早く学んでおけばよかった」と思う方はやはり多いものです。
飲食業界にも、中途入社前に覚えておくと良いルールやマナーはたくさんあります。
今回はその中でも要望が多い”飲食店の専門用語や合言葉”を抜粋してご説明します。入社後に実務を通して学ぶことになるので、必須の知識ではありませんが、やはりある程度は押さえておきたいものですよね。
お店によって呼称は異なる場合もあるため、あくまで参考程度としてご一読頂ければと思います。
ホールスタッフの専門用語
バッシング
食べ終わった食器を客席から下げること。食事をしている最中に食べ終わった食器を下げることは「中間バッシング」といいます。
デシャップ/ディッシュアップ
キッチンで完成した料理を配膳する前に置く場所。オーダー表でテーブルを確認、サービススタッフへ受け渡します。
キッチンとフロア全体の流れを把握する司令塔でありオーナーや店長、ベテランスタッフが行うことが多いです。クレームなどを防ぐ為にも欠かせない作業です。
ラウンド
お客様のテーブルを見回ること。「全卓ラウンドする」などのように使われ、お客様にアフターの確認や、お水の追加をお伺いします。
アピアランス
身だしなみ。スタッフの身だしなみを指す際に使う言葉です。
ウェイティング
満席のときにお客様に待って頂いている状況のことです。
ウォーターピッチャー
お客様にお水を提供する際に用いる容器。
二重構造のピッチャーや、ワインボトル状など、さまざまな種類があります。
シルバー
フォーク、ナイフ、スプーンなどのカトラリー(刃物の総称)。カトラリーという言葉もよく使うので併せて覚えておきましょう。
トレンチ
料理やドリンクを運ぶお盆。厳密には片手で持てる丸いお盆のことです。
キッチンスタッフの専門用語
先入先出(さきいれさきだし)
先に仕入れた食材から順番に調理に使用していくこと。在庫管理の鉄則です。守られないと古い食材がいつまでも冷蔵庫に保管されロスになるだけでなく、調理に使われ食中毒の原因にもなります。
チャンバー
食材を入れる大型の業務用冷蔵庫。冷凍庫はストッカー、グラスやジョッキを冷やすための冷蔵庫はリーチインと呼びます。
ポーション
1皿に盛る料理の量。レシピよりも多いとオーバーポーションといい、原価が悪化します。少ないとアンダーポーションになり、お客様の満足度が下がります。適切な量を心がける必要があります。
山
品切れの意味。寿司屋では海のものを扱うため、逆の山という言葉が由来になったと言われています。『〇〇(料理名)で、山です』と言われたら、そのオーダーで欠品ということです。
あたる
焦がすこと。『これあたってる』って言葉が聞こえてきたら、何か焦げたということです。鍋などが焦げやすい時に「あたりやすナベだから気をつけて」と言われたら、よく混ぜないといけないと思いましょう。食中毒の意味ではないので注意です。
https://www.gourmetcaree.jp/kanto/
まとめ
いかがでしたでしょうか。おそらく飲食経験者でもなければ聞きなれない言葉が多かったと思います。中には「あたる」のように、焦げると食中毒という2つのまったく違う意味の言葉もあります。
状況によって判断ができないうちは、先輩スタッフなどに意味を恥ずかしがらずに尋ね、徐々に知識を蓄えていきましょう。