
【ピッツァイオーロ】になりたい人のための求人の探し方
食べる側からも働く側からも非常に人気な業態「イタリアン」。「イタリアン」とひとくくりにいっても、カジュアルなお店~高級店まで細分化されており、さらにポジションも細かく分かれています。その中でもピッツァ担当者のことを「ピッツァイオーロ」といいます。コース料理を提供するような「リストランテ」にピッツァはありませんが、その他、ピッツェリアはもちろんのこと、トラットリア、オステリアといったお店でもピッツァをメニューに取り入れています。ピッツァイオーロは、生地の発酵、形成、焼くところまで一貫して行い、ピッツェリアになると、1日に何百枚ものピザを焼きます。この記事ではどうすれば「ピッツァイオーロ」になれるのか、働きたいお店の探し方について紹介します。
目次
1.イタリアンのピッツァと宅配ピザの違い

イタリアンのお店でピッツァを食べたとき、小さい頃から慣れ親しんできたいわゆる「宅配ピザ」とはまた違ったおいしさに驚いた経験がある人も多いのではないでしょうか。宅配ピザのピザはアメリカで食べられている「アメリカピザ」で、そこからさらに日本人向けにアレンジされています。「明太子とシーフード」「照り焼きチキン」のピザなんて日本でしか食べられません。
一方、イタリアンのお店で食べられるのは「ナポリピッツァ」「ローマピッツァ」と呼ばれているものです。(他にもシチリアピザなど地方によってさまざまなピッツァがあるそうです。)ナポリピッツァの特徴はフチが1cm~2cmあるあつめのもちもち生地、ローマピッツァの特徴はフチがなく薄いクリスピーのような生地です。そしてトッピングなのですが、ナポリピッツアはマリナーラとマルゲリータの原則2種類だけ。それに比べてローマピッツァはトッピングが多いといわれていますが、両方ともごてごてにトッピングはしないのは共通しているそうです。
「ナポリの生地だけど、他の具材がのっているピッツァを食べたことがある」という方もいるのではないでしょうか。ピッツァの歴史は古く、マルゲリータは1889年に誕生したといわれています。この100年以上の時を経て、時代とともにちょっとずつ定義や特徴も変化してきたのでしょう。
2.ピッツァイオーロになるには専門学校に行かないとだめ?

ピザの生地は【強力粉・ドライイースト・オリーブ油・砂糖・塩・水】で作られており、パンと一緒で粉の配分や、発酵の時間、その日の気温によっても仕上がりが大きく変わる料理です。しかし、製菓・製パンのように特別に学科を設けている専門学校はほとんどありません。というのは、飲食の世界に入る前から「ピッツァイオーロになりたい!」という人よりも、飲食の世界に入ってから、またはイタリアンのお店で働いているうちに、「ピッツァ」の魅力に気づく人が多いからなのかもしれません。ですので、ピッツァを扱うお店で修行するのがその道を究める唯一の方法です。インターネットで検索すればピザ生地のレシピもたくさん見つかりますが、本場イタリアでも家庭でピッツァを作ることはないそうです。日本でいう「寿司」と一緒で、その国を代表するような定番料理ではあるもののお店で食べるのが一番おいしいとされている料理のひとつなのです。
3.働くお店を決めるときのポイント~PIZZA窯編~

ピッツァを焼く窯なのですが、【薪窯】と【ガス窯】の大きく分けて2種類あります。イタリアンとひとくくりにいっても、さまざまな業態があるとお話しましたありますよね。ピッツェリアは薪窯を使っているお店が大半ですが、オステリアやトラットリア、パスタ専門店などでは、ピッツァがウリじゃないお店もあるので、ガス窯を使っているお店もあります。ピッツァイオーロを目指すのであれば、お店の雰囲気や味、給与ではなく、どんな窯を使っているかも重要なポイントですね
【薪窯】
サイズ :大型になり内径が1,200~1,400mmが必要
重量 :総重量が3~5tにもなるため、設置場所が限定される
コスト :1日あたり薪代で4,000円~5,000円
維持管理:最低でも3カ月に1度の排気系の清掃などが必要
温度管理:経験が必要で難しい
【ガス窯】
サイズ :店舗規模に合わせてカスタマイズできる
重量 :薪窯に比べて半分以下に軽量化できる
コスト :1日あたりガス代などで1,500円~3,000円
温度管理:自動制御なので誰でもできる薪窯は耐火レンガや耐火の石材で造られています。石窯ともいわれるものですが、ガス釜に比べて熱の伝導方法が決定的に違います。輻(ふく)射熱によって、窯内全体に熱が行き渡ります。ナポリピッツァの食感ともいえるカリカリとモチモチは、薪窯だからこそなせる業なのです。近赤外線や遠赤外線の波長を持つ熱源の特徴を生かし、生地の表面を香ばしく、中をふんわりと仕上げることができるのです。
引用元:「ピザの釜~同じ釜でも、薪窯とガス釜ではここが違う!」|薪窯ナポリピザフォンターナ|ピザブログ
4働くお店を決めるときのポイント~働く環境編~

「オーナー、現ピッツァイオーロがイタリアでの修行経験がある。」
イタリアに行かなくても、本場イタリアで学んだ技術を学べます。また、今後イタリア修行を考えた際に、参考になるようなお話が聞けるかも。「海外研修のあるお店・会社」
修行とまではいかなくても、本場の味を学ぶチャンスです。実際に飲食店で働き始めてからだと、時間的にもお金的にも気軽に行ける場所ではないので、こういう待遇があるお店・会社はおすすめです。時期にもよりますが、ナポリまで片道10万円前後かかります…。「独立支援をしているお店・会社」
ピッツァイオーロを目指す人には、将来自分でお店を持ちたいと考えている人も多いのではないでしょうか。自分でお店を持つのにはかなりのお金が必要となります。飲食店のオーナー、代表の方は、頑張る飲食人を応援したいと考えている人が非常に多く、金銭的な支援をしてくれるお店・会社もあります。もちろん、そのお店で頑張って貢献してきた実績があるからこその支援ですので、自分のスキルアップのためにも、お店を盛り上げるためにも、まずはそのお店で一生懸命仕事に取り組みましょう。
そして、どんな業態、職種でもいえることですが、働いてみたいお店が見つかったら、実際に食べに行きましょう。特にピッツァは高単価な業態とは違い、気軽に食べにいくことができます。お店や働いているスタッフさんの雰囲気はもちろんですが、自分が目指す味に近いお店を選ぶといいかもしれませんね。カジュアルなイタリアンのお店はオープンキッチンのお店が多いので、実際に自分がどんな風に働くかも想像がつきやすいのではないでしょうか。
5.ピッツァイオーロのインタビューをまとめました。

グルメキャリーで過去に取材したピッツァイオーロ兼オーナー(代表)の方のインタビューをまとめました。
建築業から転身!▶
PIZZA KEVELOS オーナーシェフ 小原 直さんサラリーマンを辞めてイタリアへ!▶
Sisiliya オーナーピッツァイオーロ 小笠原敦さん製粉工場の工場長がピッツァ業態をOPEN!▶
㈱アイズファクトリー 代表取締役 白鳥 賢さんピッツァ作りは仕事ではなくミッション!▶
MASSIMOTTAVIO(マッシモッタヴィオ)オーナーシェフ マッシモッタヴィオ・ミニクッチさんはじめてピッツァを焼いたのは46才のとき▶
(i-rottah)イ・ロッタ オーナーシェフ 服部斎さん
異業種からのピッツァイオーロになった方、海外で修行した方、みなさん様々なご経歴をお持ちなのでぜひ参考にしてみてください。
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