飲食店の人事採用担当者200人が語る面接現場の“ホンネ”その②
人事採用担当者が語る「飲食店の人事採用担当者200人が語る面接現場の“ホンネ”その①」は参考になりましたか?ここからは面接の後半にポイントをあててみます。
担当者がグッときた応募者のアピール方法
次に実際の面接現場で採用担当者が、すぐに「この人採用!」と思ってしまった応募者のアピールポイントを列挙してみます。
・面接中でもずっと明るく笑顔を絶やさない人→接客場面でもスタッフ同士のコミュニケーションでも、場の雰囲気を盛り上げてくれる人は必要です。
・事前に来店し食事をして感想を言ってくれた人→実際にお客さん目線で料理・雰囲気を見た上で後日面接に来るというのは、本気度が伝わりますね。今のお店に足りないと思う感想でもいいですよ。一緒に改善していきましょう。
・目に輝きがある人→将来の夢や希望に輝く目力があると、ついつい一緒に働きたいと思っちゃいます。応援しちゃいたくなりますね。
・相手を気遣い尊重して話せる人→空気を読み、相手との話すタイミングに気遣いできる人だと、ヒューマンスキルが高いと思います。こういう人はどこでも活躍できます。
意外にも、セールスポイントでない部分にも注目しているようですよ。
・自分の弱さを晒せる人→経験豊富・スキル充実、さらに頭の回転が速ければなお良し、なんて人はそうそういません。だからこそ自分の短所や弱点を自覚した人であれば、困難に遭遇しても乗り越えられる手段を考えられると思うからです。
・知らないことを素直に聞ける人→その時知らなくても、素直さがあればそこで知識を得られます。変な意地やプライドは仕事に必要ありません。
変に良く見せようとするよりも、今の自分を正確に伝えられることがポイントみたいですね。
ここがNG!「不採用」と判断したポイント
今度は逆に「不採用」になってしまった応募者の実例を聞いてみました。
・「給与」や「休日」に関することばかり質問する人→経験者に多いのですが、応募者にとって重要なことはわかります。まずは自分がその職場に入ってどれだけ貢献できるか、がわからなくては…。自信の表れかもしれませんが、逆にこれがその人の評価のハードルを上げてしまって、周囲とうまくいかず採用後すぐ辞めてしまうパターンが多いですね。
・仕事スタイルが自己流な人→どんな優れた人でも、お店は決して一人では営業できません。チームの和が求められるので、協調性がない方と一緒に働くのは難しいですね。
・自分を過大評価している人→「フランス帰り」「有名店での勤務」等、過去の実績は素晴らしくても、当店で活躍できるかは不確かですので…。いくら実力があっても謙虚さも兼ね備えていないと…。
・自己中心的な人→問答無用。一緒に仕事できません。
・転職理由がはっきりしない人→短期間での転職が続いたり、説明の出来ないブランクが長いと印象は良くないですね。また前職場の不満を面接の場で言う人は、事実であろうとなかろうと信用しにくいですよ。
などなど、です。自分に当てはまることはないですか?こういった人であれば、誰しもが一緒に仕事をしたいとは思わないんじゃないでしょうか?まずは、一緒に働きたい、と好印象を持ってもらえるかがポイントですね。
こんな人と働きたい!理想の応募者像
最後に採用担当者に「こんな人と働きたい」という応募者像を聞いてみました。
・明るい人・素直な人→お店の雰囲気が良くなるから。
・常に頑張っている人→こっちも頑張ろうと思わせてくれる。
・将来の夢を追いかけている人→ずっと当店で働いてもらおうとは思いません。独立なりスキルアップなり目標に向かって努力する姿は応援したくなります。
・お店を一緒に作っていける人→一日の半分、同じ空間で過ごしますので、同じ方向を向いて働けるかが大事です。チームワークは欠かせませんから。
といった声が多くありました。意外なことに、経験や知識がないと採用できない、なんてことはあまりないようです。そういったことよりも、人柄や仕事に対する姿勢など、その人の人間性に注目されているようですね。なんとなく採用担当者の“ホンネ”が垣間見えたのはないでしょうか。
まとめ
どんな業態・職種に応募しても面接は避けては通れません。飲食店は人がお店や料理を作り、人が食事をして楽しむ場所です。人がベースで成り立っているので、そこで働く人の“人間力”によって良い店にも悪い店にもなってしまいます。だからこそ、採用担当者は応募者の人間性をしっかり見ます、そのお店に必要な人かそうでないかを。採用担当者の多くは口をそろえて言います。「知識や技術はあるに越したことはありませんが、仕事を通して覚えていきますので、入店時にそれがなくても採用しています」と。
飲食業界未経験者や経験が浅い方であっても、知識や経験を理由に不採用になる可能性は低いようです。 逆に何回面接に行っても採用されない人は、きっと不採用の理由は共通しているはずです。何かおもいあたることはないでしょうか?今一度、自分を違う角度から見つめ直してみてはいかがでしょう。
ここで紹介しきれなかった面接現場の“ホンネ”は、グルメキャリーの“採用担当者のホンネ”でも一部紹介しています。 業態問わず、各企業の採用担当者や店舗のオーナーさん、さらには企業の代表者など多数登場していただいています。 ぜひ一度ご覧ください。
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