
【パティスリーとカフェでは作るデザートが違う?】カフェパティシエのお仕事
「パティシエとして働く」と聞いて、パっと思い浮かぶ職場は「パティスリー」や「ホテル」、「レストラン」ではないでしょうか。1日にかなりの量のケーキやデザートを作る必要がある業態では、1つのお店に多くのパティシエが働いているので、おのずと就職先として選ばれることが多くなってきます。そして、上記以外のパティシエの就職先としてあげられるのが「カフェ」でのお仕事です。パティシエのポジションに限らず、どの職種からも人気なカフェ業態。最近では「カフェ科」「カフェビジネス科」といったような学科を設ける製菓専門学校も増えてきました。同じパティシエのポジションで働くといっても、その業態によってメインで作る商品、仕事の仕方や流れは様々です。この記事では、「パティスリー」で働くパティシエとの比較も織り交ぜながら、「カフェ」で働くパティシエ「カフェパティシエ」についてご紹介します。
1.パティスリーとカフェでは作るデザートが違う?

カフェでは、パフェやフレンチトースト、パンケーキなど、注文が入ってから作ることができるデザートや、ガトーショコラやチーズケーキなどのケーキの中でも比較的消費期限が長いものを置いているお店が多いです。また、それらをベースに生クリームやアイスクリーム、トッピングやソースなどでアレンジがしやすいという理由でも、取り入れているお店も多いようです。パフェやフレンチトースト、パンケーキなどは、「その場」で「その温度」で食べるからこそおいしいデザートでもありますよね。「つめたいアイスクリームを乗せた、あつあつのパンケーキ」なんて、まさにその代表格です。そんな「賞味期限が短すぎるデザート」を提供できる点もカフェの魅力です。(※賞味期限=美味しく食べられる期限)もちろん生クリームたっぷりのケーキや季節の果物を使ったタルトなどのパティスリーで取り扱うようなケーキを作っているお店もありますが、パティスリーのように常時数多くの種類のケーキを作っているお店は少ないでしょう。
なぜなら、パティスリーのメイン商品はケーキを含むデザートですが、カフェのメイン商品は必ずしもデザートではないからです。パティスリーにやってくるお客様は「ケーキ」を買うためにお店にやってきます。しかし、カフェはコーヒーを飲みに来るお客様が多いお店もあれば、食事を楽しみにくるお客様が多いお店もあります。お店の特徴によっても、またその日やってくるお客様の層によってもデザートに出数は大きく変わってきます。
お店側としては、デザートが品切れになってお客様をがっかりさせてしまうことも、逆に余らせて廃棄することも避けたいところ。注文が入ってからその場で作ることができるパフェやフレンチトースト、生モノを使っていないような日持ちしやすいケーキは、食材の期限や原価の観点から見ても非常に扱いやすいのです。(ケーキを多く扱っているカフェや、チェーン展開するようなカフェの中には、セントラルキッチンを設けて製造は全てそこで行い、お店には完成したケーキが送られてきて、それを提供しているようなカフェもあります。)
2.カフェパティシエの仕事の醍醐味とは?

ここまで読んだだけだと、カフェのデザートメニューはお店側が「管理しやすい」という点を重視して作られているのではないかと、なんだかこだわりのない商品づくりのように感じてしまう人もいるかもしれませんが、決してそうではありません。パティスリーで働くパティシエはケーキひとつひとつにそのこだわりの全てを詰め込んでいます。なぜなら、どんな場所で、どんなお皿に盛りつけて、そのケーキを食べるかはお客様にゆだねられているからです。
一方、カフェでは、作ったデザートはその場ですぐに食べてもらえるので、デザートそのものだけではなく、デザートを盛り付けるお皿、デザートの温度、どんなタイミングでソースをかけてもらうか…、あげはじめたらきりがないほどの細かい部分にまでこだわることができるのです。そこに面白さを感じて仕事ができる人にカフェパティシエは非常におススメです!
そして、カフェパティシエの仕事の醍醐味といえば、なんといっても自分が作ったデザートを、お客様が食べている姿を間近で見ることができるところではないでしょうか。サプライズに対応しているようなカフェでは、お誕生日やお祝い事の場で自分のつくったもので喜ぶお客様の姿を見ることができます。「インスタ映え」「フォトジェニック」という言葉もすっかり浸透した今、おいしそうに撮られた自分のデザートがSNSでシェアされることもあるでしょう。先ほど、カフェのメインの商品は「デザート」ではないとお話しましたが、あなたが作ったデザートがSNSで注目を集め、そのデザート目的でご来店される可能性も大いにあります。
3.パティスリーとは違うカフェパティシエの仕事の進め方

カフェパティシエは調理スタッフ、ホールスタッフ、バリスタ…と様々なポジションの人と協力して仕事を進めます。調理とパティシエの明確な線引きがないお店も多いので、調理の技術も身に着けることができます。自らホールに出て商品を提供することもありますし、レジに立ってお会計することもあります。パティシエとしての専門知識や技術を深く身に着けたいという方よりも、パティシエの枠を超えて幅広く様々な技術を身に着けたい方におすすめです。また、パティスリーに比べるとパティシエの数もぐっと少ないので、原価管理や食材の選定、レシピの提案にかかわるチャンスは大いにあります。デザートとコーヒーの相性をバリスタと相談しながらレシピを考案したり、お客様とコミュニケーションをとれるのもカフェならではのやりがいではないでしょうか。
4.カフェパティシエの朝も早い?未経験でもなれる?

「パティシエの朝は早い」というイメージがありますよね。カフェで働くパティシエの勤務時間は、一般のパティスリーよりも出勤時間が遅く、その分退勤時間も遅いお店が多いです。カフェの営業時間に準じてシフト制のお店もあれば、パティシエだけ他のポジション のスタッフより、出勤時間が1時間早いお店もありました。
そして、未経験でもパティシエになれるのかということなのですが、パティシエ経験が必須のお店もありますが、「やる気があれば未経験者も可」というお店もあります。そのお店の状況によって、求めている人材も異なりますので、気になるお店があれば問い合わせてみましょう。お店のHPや口コミサイトなどはお店に来てくださるお客様ための情報が書かれているので、働く人目線の情報を知るためにはぜひ求人サイトを活用することをおすすめします。グルメキャリーにもパティシエの求人情報を掲載してあるので、ぜひご活用ください!
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