関西の食べなあかんやん~奈良・大阪編~ 「粕汁」
まだ少し肌寒いこの季節にぴったりの「粕汁」。酒蔵メーカーが多く集まる関西では、お店や家庭で日常的に食べられる汁物です。主に人参・大根などの根菜類やこんにゃく、鮭などの魚類が具として入ることが多いですが、関西ではそこに豚肉や油揚げを加えて、さらに具だくさんにすることも!
【粕汁の歴史】
粕汁発祥の地には諸説ありますが、平安時代に編纂された「万葉集」の一節に「糟湯酒(かすゆざけ)」というアルコール度数の高い飲み物が掲載されており、これが粕汁の原型だと言われています。また、現在のような固形化された酒粕は奈良県が発祥であり、そのことから関西発祥説が有力視されています。
粕汁が広く知られるようになったきっかけとして、かつて日本では正月に魚(主に鮭や鰤)を用意し、日数をかけて少しずつ食べる習慣があったそうです。そして最終日の1月20日には、ほとんど身がなくなり残った骨や頭と野菜などを酒粕と一緒に煮込んで食べるようになったことからだとされています。
実は日本人のもったいない精神から生まれた知恵の料理なんですね!酒粕にはビタミン類、炭水化物、アミノ酸などが豊富に含まれ、体を温める効果があると言われていますので、温活にはぴったり♪ぜひ、寒い時期は粕汁を食べてぽかぽか気分で乗り越えましょう!