長野の食べとくれや 「野沢菜漬け」
野沢菜漬けは、日本三大漬け物のひとつ。
野沢菜とは、長野県の野沢温泉村で作られてきたことからその名が付いた漬け菜です。
収穫された野沢菜を温泉のお湯で洗う「お菜洗い」という方法が古くから行われており、風物詩として有名なんですよ。
現在は、野沢温泉村だけでなくその周辺でも広く栽培されるようになったため「信州菜(しんしゅうな)」とも呼ばれています。
◆産地
野沢菜は長野県が主要産地ですが、冬は雪が多いので作ることができません。
そのため、冬の間は徳島県が主な産地となるそう。
冬の間の漬け物に使われる8~9割が徳島県産と言われているんですよ。
その他、新潟県などでも栽培されています。
◆歴史
野沢菜の起源については、ある言い伝えが残っています。
1756(宝暦6)年、野沢温泉村にある健命寺の住職が京都から持ち帰った「天王寺蕪(てんのうじかぶら)」の種子を植えました。
するとカブが大きくならず葉が大きくなったそうで、これを利用するようになったのが野沢菜と言われています。
ただし、近年の遺伝子の研究では「天王寺蕪」の子孫ではなく、シベリア経由で入ってきた耐寒性に優れる西洋系の一種と見られています。
◆新漬けと古漬け
野沢菜漬けには、新漬けと古漬けがあります。
新漬けは浅漬けと同じで、漬け汁に数日漬け込んだだけのもの。仕上がりは綺麗な緑色をしています。
一般によく見かけるのはこのタイプですが、べっ甲色をしたものが出てくることがあります。
これが古漬けで、乳酸発酵するまでじっくりと漬け込まれているため、色も変わり風味も複雑で奥深いんですよ。
野沢菜漬けは「成人病やガンの予防に最も優れた漬け物」と言われているそう。
《長寿日本一》長野県の健康を支えるご当地グルメなのですね!
スキーなどで長野県へお出かけの方は、ぜひご賞味ください☆