東海の食べてみやあ~三重編~ 「伊勢茶」
伊勢茶とは三重県で生産されるお茶の総称であり、三重県産100%の緑茶です。平成19年には特許庁の地域団体商標(地域ブランド)に「伊勢茶」が商標登録されました。収穫地域によって、水沢(すいざわ)茶、鈴鹿茶、亀山茶、大台茶、度会(わたらい)茶、飯南(いいなん)茶、越賀(こしか)茶などと呼ばれることもあります。
実は、三重県のお茶の栽培面積・生産量は「静岡県」「鹿児島県」に次いで全国3位! ※「三重県茶業の現状」三重県農林水産部 農産園芸課 平成30年3月発行より
新茶の収穫時期は、4月下旬から5月中旬頃。伊勢茶は恵まれた立地条件の中で丹精込めて育てられるため、生育が抜群!また、二番茶までしか摘採しないことから葉肉が厚くコクのある味わいのお茶です。
南北に長い三重県では、産地の特性を活かしたお茶が栽培されています。鈴鹿山脈山麓の北勢地域では《煎茶》《かぶせ茶》。煎茶はさっぱりした味、かぶせ茶はまろやかな美味しさが特徴です。そして、中南勢地域では台高山脈や赤目・室生山系の山沿いの恵まれた条件を活かした《煎茶》《深蒸し煎茶》を主に栽培。深蒸し煎茶は、渋みの少ないコクのある味や香りが好評です。
古文書によると、西暦900年代のはじめ頃、飯盛山浄林寺(現在の水沢町一乗寺)で茶が栽培されたとの記録があります。また背書国誌には、明恵上人が伊勢の川上に茶樹を分植すると記されていることからも、伊勢茶の歴史が古いことがわかります。
昔から人々に愛されてきた伊勢茶。同じく三重名物の「赤福餅」と一緒に召し上がってみてはいかがでしょうか!