関西の食べなあかんやん~京都・兵庫編~ 「丹波栗」
秋の味覚のひとつである栗。そのなかでも、京都府から兵庫県にわたる丹波地方で育てられている丹波栗は、大粒でやわらかく豊かな甘味と風味があり、最上級の栗ともいわれています。しっかりと実が詰まってきめ細かいため、煮崩れや色落ちがなく料理にもおすすめ。上品な風味はあんことの相性も抜群で、栗餅などの和菓子にも欠かせません。
丹波栗は和栗のルーツともいわれ、丹波地方で100年以上前から育てられています。古事記や万葉集にも登場するというから驚きですね。朝晩の寒暖差が大きい丹波地方の気候が栗の生育に適していたため、平安時代から栽培され始めました。江戸時代には各地の藩主が朝廷や幕府に献上していたというほど、当時から質の高い特産品だったことが分かります。
ちなみに、丹波栗は品種名ではなく丹波地方で育てられた栗を指します。最近は『銀寄(ぎんよせ)』という品種をメインに生産されていますが、生産者の研究によって改良を続けた結果が最上級の栗を作り上げているんですね。
おいしさだけでなく栄養価が高いこともうれしいポイント。炭水化物が主成分ですが、カリウム、ビタミン、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄などがバランスよく含まれています。脂質は同じナッツ類の中でも少なく、食物繊維は渋皮も含めるとさつまいもの2倍も含まれていてヘルシー!消化、吸収に良いビタミンB1、ビタミンCも多いので健康食品としても注目されています。
9月~10月が旬ですが、11月以降も低温で保存された「低温熟成栗」が出回っていることも。低温で1ヶ月ほど貯蔵することで、収穫時よりも甘味がアップするんです!
ますます寒くなるこれからの季節、ほくほく甘い丹波栗をぜひ味わってみて下さい♪