北陸の食べてみられ~福井編~ 「越前おろし蕎麦」
越前おろし蕎麦は、福井県嶺北地方で主に食される蕎麦です。
2007年12月に農山漁村の郷土料理百選に選定された、福井の名物郷土料理!
蕎麦の実を蕎麦殻まで挽き込んで蕎麦粉にするため、より風味が強く黒っぽい蕎麦になるのが特徴です。
深鉢などに盛って濃い目のつゆを直接かけたり、つけ汁にして食べるのが基本。
冬季であっても、つゆは冷たいものを用いるんですよ。
具には特徴的な辛味大根の大根おろしを使用しており、この他に刻みネギ、鰹節、刻み海苔などをかけることも。
大根おろしを用いるのは、蕎麦つゆも醤油もない時代に蕎麦切りを大根汁につけて食べたことを起源としており、当初は皿鉢(さわち)に入れて食べられていたそう。
「越前おろし蕎麦」の呼称が一般に使われ出したのは、戦後のこと。
昭和天皇が1947年(昭和22年)に来福された際、名店「うるしや」の蕎麦を「越前の蕎麦」としてお気に召され、その後も折に触れて「越前の蕎麦」の話をしたことに由来します。
そんな逸話が残る「越前おろし蕎麦」。
ぜひ一度召し上がってみては?