暑い季節に嬉しい、ひんやりおいしいスイーツ「ムース」と「ババロア」の違いをご存知でしょうか?
ムース | ババロア | |
---|---|---|
国 | フランス | |
語源 | フランス語で「泡」 | フランス語で「バイエルン」 |
食感 | 泡立てたメレンゲ、生クリームを自然に固めたもので、クリーミー・フワフワした食感 | 卵・牛乳・砂糖・ゼラチンなどを混ぜて型に入れ、冷やし固めたもので、プルプルとした食感 |
用途 | 肉や魚介などを使ったものもある | お菓子のみ |
材料や見た目もよく似ているので、それぞれの違いをパッと説明するのは難しそうですが、こんな風にちゃんと違いがあります。
>>>ムースって?
「ムース」は、フランスで生まれたお菓子で、「mousse」と書き、泡という意味を持っています。
メレンゲや生クリームを自然と固めたものなので、名前の通り泡のようにフワフワとした食感が特徴です。
>>>ババロアって?
「ババロア」もフランス発祥のお菓子です。「ババロア」は、卵・砂糖・牛乳・ゼラチンなどを混ぜて型で冷やし固めて作るため、プルプルとした食感が特徴です。
「ババロア」はフランス語で「バイエルンの」を意味し、ドイツのバイエルン王国に仕えていたフランス人シェフ、アントナン・カナームという人が生みの親だと言われています。
ちなみに、この人は当時、シェフの帝王と呼ばれていたほどの有名人だったそうですよ。
>>>その他、似ているもの
【パンナコッタ】
イタリア発祥のお菓子。「パンナ=生クリーム」を「コッタ=加熱」という意味です。
ゼラチンで固める点はババロアと同じですが、パンナコッタは生クリームをたっぷりと使用するのが特徴です。
【プリン】
イギリス発祥のお菓子。プリンの語源となった「プディング」は、元はお菓子ではなく、余った食材を活用するために生まれたものでした。
大航海時代、イギリスの船乗りが保存食の一つとして考案したと言われています。そして18世紀以降に、フランスでカスタードプリンが誕生しました。
プリンの特徴は、ゼラチンではなく卵の凝固性で固まらせる点です。
>>>実は明確な違いはない?
これまで違いを見てきましたが、実は現在、「ムース」と「ババロア」の違いは曖昧になっているんです。
ゼラチンを使ったムースもあり、作り方にも大きな差はないそう。作った人がムースと言えばムース、ババロアと言えばババロアとなるんですね。
けれど、お菓子以外にも肉や魚介を使ったムースがあるのに対し、ババロアはお菓子にしか使わない名前です。その点だけは明確な違いがあります。
>>>まとめ
ムースもババロアも歴史あるお菓子ですが、時代とともに様々な変化や進化を遂げています。料理人の知恵や工夫の賜物で、いま私たちはおいしいムースやババロアをいただけているんですね!