「写真提供:金沢市」
北陸の食べてみられ~石川編~ 「かぶら寿司」
かぶら寿司は、塩漬けにしたブリを同じく塩漬けにしたかぶらではさみ、麹(甘酒)に漬けた「なれ寿司」の一種です。
※なれ寿司とは…主に魚を塩と米飯で乳酸発酵させた食品のこと。
金沢では古くから冬の保存食として食べられており、各家庭ごとに様々な味が存在します。
古い記録としては、「金沢市史」に1757年頃の年賀の客をもてなす料理として「なまこ、このわた、かぶら鮓(すし)」との記述があります。
現代でも正月の定番料理として金沢だけでなく富山などでも盛んに食べられているんですよ。
【作り方】
切り込みを入れたかぶらを塩漬けにし、同じく塩漬けにしたブリの切り身や人参、昆布を切り込みにはさみます。
石川県ではかぶらを輪切りに、富山県では半月切りまたはいちょう切りにすることが多いです。また、かぶらは特に百万石青首かぶ(ひゃくまんごくあおくびかぶ)を使い、魚はサケや鰊(にしん)、富山県ではサバを用いるケースも。人参は基本的に千切りですが、金沢市では花形に切ります。
米麹を加えて重しをかけ、数日間または2~3週間かけて本漬けします。
米のデンプンによって「糖化」と「乳酸発酵」が進み、甘味・酸味・うま味や独特の風味が形成されるんですよ!
保存食として親しまれてきた「かぶら寿司」。
石川県にお越しの際はぜひご賞味ください!