九州の食べんといかんばい~宮崎編~ 「日向夏」
暖かな太陽の光をたくさん浴びて育った、鮮やかな黄色が目を引く宮崎県特産の「日向夏」。みなさん召し上がったことはありますか?さわやかな香りと、甘みと酸味を兼ね備えた味で、今や宮崎県を代表する果実です。
実は日向夏、1820年代に宮崎市の民家で偶然発見された柑橘。そのためルーツは不明なのですが、後の研究でおそらく柚子の近縁種だと考えられています。その後、県内で栽培が広まり、現在では年間およそ4,000トンの収穫量を誇ります。ちなみに、高知県産のものは「小夏」、静岡県産は「ニューサマーオレンジ」と呼ばれることが多く、地域によって名称が異なるようです。
日向夏の皮は手でむくこともできますが、表皮と果肉の間にある白いワタも一緒に食べる方が美味しいといわれています。そのため、ナイフでワタを残しながら皮をむく方法がオススメです!もちろんそのまま食べても美味しいですが、砂糖や蜂蜜をかけたり、地元では醤油をかけて食べる人もいるのだとか!ジャムやゼリー、サラダやケーキの具材に使用しても美味しいですよ!
日向夏には、疲労回復効果が期待されるクエン酸やビタミンCが含まれており、白いワタには食物繊維がたっぷり!また、骨粗鬆症を予防する成分が含まれていることが研究で明らかになっています。購入する際は、キレイな黄色で皮に光沢とハリがあり、ずっしりと重いものを選ぶといいですよ。
「日向夏」という名前から夏の果物と連想してしまいがちですが、旬は春から夏にかけてで、4~5月に多く出回ります。みなさんも、春の訪れを日向夏で感じてみては?