関西の食べなあかんやん~兵庫編~ 「出石そば」
但馬の小京都とも呼ばれる昔ながらの城下町、「出石(いずし)」の郷土料理である「出石そば」は、おいしい上に独特のスタイルがユニーク!今回はそんな「出石そば」をご紹介します。
出石にそばが広まったのは、江戸時代に信州上田藩の仙石氏がお国替えで出石藩へ来た際に、そば職人を連れてきたのがきっかけだそう。それを機に、「出石そば」はこの地域の郷土料理として根付きました。出石そばは別名「皿そば」とも呼ばれています。それは、出石そばはわんこそばのように、2口~3口程度のそばが盛られた皿で提供されるから!一人前5皿が基本で、足りない場合は追加していくという仕組みになっているんです。この形式になったのは幕末の頃だそうで、持ち運びに便利な手塩皿(てしおざら)にそばを盛ったのが始まりだと言われています。この小皿には店舗それぞれオリジナルの絵付けがされているので、見比べてみるのも楽しいかもしれません。
出石そばのもう一つの特長は、薬味の種類が豊富なこと!青ネギ、大根おろし、わさび、とろろ、生卵など、お店によってたくさんあるんです。そのため、つゆも最初から多く注がないのがおすすめ。一皿分のそばにちょうどいい量のつゆを注いで薬味を入れ、それを飲み干してから次のつゆを注いで新しい薬味を入れて……と、味の変化を楽しんでください!
「せっかくならいろいろなお店の味を楽しみたい」、そういう方のために、いずし観光センターでは、出石そばを食べ比べられる出石皿そば巡りが用意されています。永楽通宝が3枚入った出石皿そば巡り巾着セットを購入すれば、38店舗から3軒を選んでの食事が可能なんです。また、毎年4月第3日曜日には、わんこそば形式で出石そばをいただく、「出石名物そば喰い大会」が出石城で開催されています。今年は4月21日(エントリーは3/18~4/10まで)なので参加してみるのも楽しそうですね。歴史情緒の残る出石で、郷土の人々に愛された出石そばに舌鼓をうってみてはいかがでしょうか!