関西の食べなあかんやん~兵庫編~ 「神戸ビーフ」
日本人で知らない人はおそらくいないと言えるほど有名な「神戸牛」。
美しく入ったサシは加熱することで溶け出し、周りの肉をも解きほぐして、舌と歯に柔らかい食感に変化します。他の和牛と比べ、神戸牛のサシは人肌で溶けるほど!味も比較的あっさりとしていて、胃もたれもしにくいそうです。神戸牛を一口食べれば、口の中で赤身と脂肪の旨味が合わさって、最高以外の言葉が見つかりません!
関東は豚、関西は牛の文化だと言われていますが、そもそもは農耕で使っていた家畜が東西で違ったためだそう。東では馬が、西では牛が活躍していました。そして1868年に神戸港開港に合わせて来日したイギリス人が農耕用に飼育されていた但馬牛を食べて、あまりの美味しさに驚いたのが日本における食肉文化の始まりだったと言われています。これが「神戸ビーフ」として世界中に広がりました。
ところで「神戸牛」ってどんな牛かご存知ですか?
実はこれ、ブランド牛の俗称で、本来の呼び方は「神戸ビーフ」、「神戸肉」なんです。
「神戸で生まれ育った牛=神戸ビーフ」というわけでもないんですよ。神戸ビーフの素牛(もとうし)は但馬牛で、その中でも非常に厳しい条件をクリアした牛だけが「神戸ビーフ」と呼ばれます。
アメリカのオバマ前大統領が2009年の来日時に神戸ビーフを食べたいとオーダーしたのは有名な話ですが、その他にも神戸ビーフの知名度を示す逸話は数多くあります。例えばアメリカのNBAで大活躍したプロバスケットボール選手のコービー・ブライアント、彼の名前は“KOBE”の発音をアメリカ風にしたもの!コービーの父親が神戸ビーフのステーキを食べた際、あまりの美味しさに感動してその名前をつけたそうです。
神戸ビーフのとろけるような美味しさは、日本だけではなく、世界中の人々に愛されているんですね。