北陸の食べてみられ~新潟編~ 「へぎ蕎麦」
新潟県十日町や小千谷市で有名なへぎ蕎麦。「名前は知ってるけどどんな蕎麦かはわからない…」という方もいらっしゃると思います。
へぎ蕎麦の「へぎ」とは、へぎ(片木)と呼ばれる剥ぎ板で作った四角い器のこと。それに載せて提供されることから「へぎ蕎麦」という名前が付きました!
では、へぎに載せられた蕎麦は全てへぎ蕎麦というかというとそれは違います。へぎの器に冷した蕎麦を小分けにして、ひと口程度に丸めてから綺麗に並べるのが特徴です。この作業を「手繰り」もしくは「手振り」と呼び、へぎ蕎麦特有の見た目はこの盛りつけ方によるものなのです!
しかしこのような盛り付け方は通常の蕎麦では難しく、布海苔(ふのり)をつなぎに使ったコシの強い蕎麦でないと、写真のようにうまく手繰りに出来ないといわれています。
布海苔って…?
布海苔は海藻の一種です。2月~4月にかけてが採取期で、一般的に寒い時のものほど風味が良いと言われています。良質とされるものはごく限られた場所でしか採取されておらず、しかも機械化が一切出来ないので、今でも人の手によって摘み出されているそうです。
ちなみに蕎麦にはビタミンやミネラルが豊富ですが、へぎ蕎麦はこの布海苔をつなぎに使うことで特にビタミンKとたんぱく質が多く含まれています。
味はもちろん、栄養面でも優れているへぎ蕎麦。ぜひ召し上がってみてくださいね!