いろいろな料理をあれこれ食べることができる「ビュッフェ」と「バイキング」。
さてクイズです!「食べ放題」なのはどちらでしょうか?
>>>ビュッフェって?
「ビュッフェ」の語源はフランス語。「buffet」と書き、「置台のある扉付食器戸棚」という意味の言葉です。
昔はこの食器戸棚の上に料理をいくつも置き、ワゴンのように使っていたそうです。列車の中などで簡単に食事をする場所として使用したり、パーティーなどで料理を乗せて提供していたと言われています。そこから、自分で皿を持って料理を取りに行くセルフサービスのスタイルをビュッフェと呼ぶようになりました。
最近では、日本において「ビュッフェ」と言うと、食べ放題を指すことが多いですね。
しかし、語源を見ていただければ分かるように、ビュッフェは必ずしも食べ放題ではありません。むしろ日本以外では「お皿に好きなものを取り、取った分だけの料金を支払う」というシステムであることが多いのです。そのため、海外に行った際に日本と同じ感覚で、お皿に山盛りで料理を取ってしまわないようにご注意くださいね。
ちなみに英語で「食べ放題」は「all-you-can-eat」というそうですよ。(単語を全部ハイフンでつなぐと「食べ放題」となります)
つまり、セルフサービス形式の料理で、食べ放題ではないこともあるのが「ビュッフェ」なんです。
>>>バイキングって?
「バイキング」はビュッフェと違い、和製英語です。
この言葉が日本で生まれたのは1957年のこと。帝国ホテルの当時の社長が、北欧への旅行で知った食べ放題のサービス「スモーガスボード」を日本に持ち込んだのがきっかけでした。帝国ホテルならではのサービスとして売り出すために、当時の日本人が北欧に対して抱いていたイメージを元に「インペリアルバイキング」と名付けて、食べ放題のサービスをスタートさせたのです。そしてその食べ放題のサービスを他店が次々と取り入れるようになり、「バイキング=食べ放題」という認識が日本中に広まっていきました。
つまり、定額で料理が食べ放題のサービスで、日本でしか通じないのが「バイキング」なんです。
>>>まとめ
ビュッフェ | バイキング | |
---|---|---|
語源 | フランス語(世界共通) | 和製英語(日本のみ) |
意味 | セルフサービスでの食事。 皿に取った分だけ支払う。 | 食べ放題の食事。 定額で食べる量に制限なし。 |
もう分かりましたか?冒頭で出したクイズ、「食べ放題なのは、ビュッフェとバイキングのどちらか」の答えは、「バイキング」でした!
日本においては、どちらもほぼ食べ放題の意味で使われている「ビュッフェ」と「バイキング」。けれどバイキングという言葉は日本でしか通じませんので要注意です!また、海外のレストランでビュッフェ形式の食事をする際は、食べ放題なのかどうかをあらかじめ確認しておくことが大切ですね。