関西の食べなあかんやん~京都編~ 「千枚漬」
京の三大漬物のひとつである千枚漬は、京都の伝統野菜、聖護院かぶらを薄く切って昆布・唐辛子と一緒に酢漬けにしたものです。名前の由来は、かぶを薄く切って樽に漬けこむ枚数が千枚以上だからという説や、かぶを千枚ほどに薄く切って作るからという説があるそう。
聖護院かぶらというかぶは、聖護院の伊勢屋利八という人物が品種改良を重ねて作ったものだと言われています。真っ白でどこか可愛らしいシルエットの聖護院かぶらは、きめが細かく、柔らかい歯触りが特長。
また、かぶらのもう一つの特徴は、漬けている間にどんどん旨味が出てくるという点です。一緒に漬けこんだ昆布が次第にかぶらと馴染み、味をまろやかに整えていきます。かぶらと昆布から出たとろみによって増した風味が酢と合わさって、千枚漬特有の甘酸っぱく優しい味を作り上げるというわけです。
千枚漬はそれだけで食べても、ご飯のお供にして食べても美味しいですが、アレンジして料理するとまた違った美味しさと出会えます。シンプルなレシピでは、サーモンや生ハム、大葉などを巻いて食べるのがオススメ。レモン汁をかけて食べるのもGOOD!お酒ともよく合います。意外なところでいくと、焼いたお餅を使うのもオススメです。醤油をつけたお餅に、千枚漬と海苔を巻いて出来上がり。新しい食感が癖になります!細かく刻んでチャーハンの具として使うのも、また味や食感が変わって美味しいです。
いろいろなお店が販売しているので「どこの千枚漬を買ったらいいんだろう?」と悩んでしまうかもしれません。一口に千枚漬と言ってもお店ごとに味や食感に違いがあるので、あれこれ買って食べ比べるのも美味しい楽しみ方。また、普通のかぶや大根を代用すれば自宅でも案外簡単に作ることができるので、我が家ならではの千枚漬作りにチャレンジしてみるのもオツですね♪