関西の食べなあかんやん~兵庫編~ 「松葉蟹」
蟹のブランド名にはたくさんの名前がありますが、皆さんはいくつご存知ですか?松葉蟹、越前蟹、間人蟹(たいざがに)……じつは全部、同じズワイガニの雄のことなんです!
「同じズワイガニでなぜ名前が違うの?」と思いますよね。それは、水揚げした地域でブランド名が変わってくるからなのです。なかでも、兵庫県但馬地域や島根県~京都府にまたがる山陰地方では、ズワイガニのことを古くから「松葉蟹」と呼んできました。名前の由来は諸説あります。細長い脚の形が松の葉のようだったから・脚の肉を水につけると松の葉のように広がるから・調理をする際に松の葉を使用したから、などがあるようです。
松葉蟹の漁期は11月6日~翌年の3月20日までと決められています。その理由は乱獲を防ぐため。その一年の半分以上に渡る禁漁期間の間に蟹はたくさんのプランクトンを食べて成長します。大きくてぎっしりと身の詰まった極上品と呼ばれる高級松葉蟹になるには、10年以上かかると言われているそう。漁の期間が限定されていることや、成長に時間がかかることなどから、松葉蟹は希少価値が高いんですね。
寒~い冬には、体の芯までポカポカ温まるお鍋が欠かせませんよね。なかでも冬の人気メニューと言えば蟹鍋!蟹鍋には「かにすき」「かにちり」「かにしゃぶ」などが挙げられます。それぞれ、「かにすき」は鍋の出汁に味があり、そのまま蟹を煮込んだ料理を、「かにちり」は出汁には味を付けずに、薬味などを入れたポン酢などで食べる料理を指します。「かにしゃぶ」は名前の通り、薄い出汁に身をくぐらせて食べる料理です。
一気に味わいたいときは、最初にかにしゃぶ、次にかにちり、最後にかにすきの順で食べるのがオススメです。最後に雑炊でしめれば、蟹の旨みが凝縮された出汁も堪能することができますよ。かなりお腹いっぱいになりますので、量の見極めに注意しつつ、冬の味覚「松葉蟹」を楽しんでくださいね♪