関西の食べなあかんやん~奈良編~ 「三輪そうめん」
冷やして食べることが多いことから、夏の代表的な麺料理の一つである「そうめん」。暑くなってくるこの時期、そろそろ皆さんの食卓にも並び始めるのではないでしょうか。そうめんは日本各地で生産されていますが、最もそうめん作りの歴史が古く、全国のそうめん産地の源流になったと言われているのが「三輪そうめん」。その名の通り、奈良県の三輪地区で作られています。昔はそうめんの相場は三輪で決められていたというほどの一大産地なんです!
三輪そうめんは寒さが厳しい時期にのみ、昔ながらの手延べ製法によって生産されています。その特長は、細くてもコシの強い独特の歯ごたえにあり!これは厳寒期に作ることによって、塩分を少なくすることができるからなんです。製造から1年以上寝かせたものを「古物(ひねもの)」、2年以上は「大古(おおひね)」、3年以上は「大古物(おおひねもの)」と呼びます。今年作ったばかりの新物と呼ばれるそうめんに比べ、寝かせただけコシがどんどん強くなっていきます。これはそうめんに含まれる水分が、高温多湿の梅雨時期に高温発酵しているため。三輪そうめんはそのコシの強さから煮崩れしにくい特長を持っていて、炒め物や奈良名物のにゅうめん(温かく煮たそうめんのことで、郷土料理の一つ)にもぴったり!そうめんって実は夏だけではなく、一年中美味しくいただけるんですね。
美味しくそうめんを茹でる方法は、実にシンプル。ただ、シンプルだからこそ、工程を丁寧に進めていく必要があります。コツは大きく3つ!大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸騰させること。次に、再び沸騰するまでふきこぼれに注意しながら強火で茹でること。最後に、流水でよくもみ洗いすること。暑い中お湯でそうめんを茹でるのは少々辛いですが、冷やしたそうめんを冷やした麺つゆで食べれば一気にひんやり!この夏は「三輪そうめん」で乗り切りましょう!
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