フード業界の成長企業トップインタビュー
株式会社安部自動車
代表取締役 安部 昭彦
"食"と"人"への熱い思いが事業拡大の最大の武器
安部 昭彦
1960年塩竈市生まれ。26才で中古車販売店を開業し、営みながら、31才の時にピザ宅配の加盟店を始める。店舗数、売り上げを伸ばすが、「飲食でクリエイティブな仕事をしたい」という思いから、飲食業界で独立開業。餃子店などを経て、現在のぼんてんグループをつくり上げる。
2018年5月掲載
原価率10割もあり!驚きと喜びを与えるメニューにこだわる
13年前に名取市の「梵天食堂」から始まったぼんてんグループ。現在は、ぼんてん漁港、ぼんてん酒場等7業態となり、直営店のみで18店舗、FC店を含めると24店舗まで店舗数を拡大し、仙台フード業界で注目を集める飲食企業の一つとなっている。
ぼんてんグループに共通するコンセプトは、「おいしい料理をリーズナブルに提供する事」。飲食店で食事をする事が大好きという代表の安部氏は、「安くておいしくないというものは、もちろんダメ。良い素材を使って高くておいしいは当たり前すぎて面白くない。この味をこの値段で食べられるのか、とお客様が驚き、喜んでくれる事が大切。ここは譲れません」と客の気持ちに寄り添った考えを大切にしている。中には、原価率10割を超えるメニューもあると言うが、それすら「喜んでいただいた上に、それを求めてまた来店していただける。広告費だと思えばいいじゃないですか」と豪快に笑い飛ばし、メニューへのこだわりを徹底している。
会社の成長はすべてスタッフのために
同社が繁盛店を増やし続け、急成長を遂げている秘訣は、魅力的なメニューに加え、職場環境にあると言う。低い離職率を実現した待遇面に加え、代表自らが言葉にして「楽しい職場にしよう!」と日々メッセージを送り、意識的に和やかで働きやすい雰囲気、環境をつくることも欠かさない。「ホールも、キッチンも、お客様にとっても、みんなが楽しいと思える環境ならば、不思議と繁盛すると思います」
また、「店舗を増やす事ができた一番の理由は、人との出会いのおかげ。目標に向けて一緒に頑張ってくれるスタッフ全員が大切な存在です」と断言する。店舗展開を続ける理由も、経営理念である「皆が安心して働ける会社」を実現するためだと話す。「人生の中で、事故や病気等で、健康な体を損なう事ってありますよね。そんな時、体を使って働く事が多い飲食店の現場では働き続けることが難しいと思ったんです。会社の規模を大きくすれば、バイヤーやマーケティング等、店舗以外でも活躍できる部署が作れる。どんな時でも安心して働くためには、そういう場が必要だと考えています」
まずは東京へ進出!
そして上場へ...
社員を守るため、様々なポジションを用意する。そのための規模拡大だと話す安部氏に、会社の将来のビジョンを聞くと「世の中の流れを見ながら5年後を目途に東京進出。そこで大暴れをして店舗数を広げ、10年後ぐらいに上場したいですね」と、さらなる成長を見据えていた。
さらに自身の今後については、「飲食の仕事から離れる事はないですね。食について考える事が本当に楽しいので、死ぬまで現役で飲食に携わっていたい。でもそうしたら、会社のみんなに口うるさい爺さんって言われちゃうのかな(笑)」と笑顔を交えながら熱く話してくれた。
取材中、ユーモアを交えながら朗らかに語り、店舗スタッフ一人ひとりへ笑顔で名前を呼び会話をする姿が印象的だった安部氏。誰よりも人を笑顔にする事を愛し、飲食を愛する彼の魅力こそが、同社が快進撃を続ける一番の秘密かもしれない。
株式会社 安部自動車
創 業 1987年1月
従業員 正社員54名 アルバイト290名
洋風酒場ぐりるぼんてん
住 所:仙台市青葉区花京院1-1-6 Ever-i 1F
電 話:022-722-5445
ぼんてん漁港 上杉店
住 所:仙台市青葉区上杉1-4-30
電 話:022-265-2882
びすとろぼんてん 本町店
住 所:仙台市青葉区本町2-14-1
電 話:022-217-8118
梵天食堂 名取店
住 所:名取市手倉田字諏訪532-1 ラスティコート1F
電 話:022-382-7050
仙台市内を中心に24店舗を展開中!