
2017年11月掲載
trattoria 銀
代表 山崎 博史
1975年大河原町生まれ。曾祖父の代より続く家業の「丸銀食堂」の跡を継ぐことを幼い頃より意識し、調理師の道へ。一度は家業を継いだが、喫茶店を経営していた母のパスタで親しんでいたカジュアルなイタリアンへの思いが忘れられず、修業期間を経て、独立。「丸銀食堂」から名を受け継ぎ、「trattoria 銀」と名付けた。
- 楽しく働くための環境と雰囲気づくり
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厳選した食材で作り上げるイタリアンをリーズナブルに味わえると評判のtrattoria 銀。オープンから7年目、多くの常連客の心をつかむ繁盛店だ。オーナーシェフの山崎さんが経営において重視していることは何よりも「人」だ。「従業員が一番大事、生産者など取引先の皆さんが二番目。その繋がりがあるからこそ、大切なお客様をおもてなしできる」というのが信条だ。
自らを「納得しないとやらない職人気質」と表す山崎さん。職場は厳しい雰囲気かと思いきや、従業員と会話する姿に気取りはない。山崎さんを慕い、これまでのスタッフの多くが自分の家族や友人を連れて来店するなど、アットホームな雰囲気が漂っている。「必要以上の上下関係は嫌いです。皆には楽しく働いてもらいたい」と話し、「一人ひとりのお客様を大切にしようっていうのも、毎日言うとうるさいオヤジって思われちゃうからたまにしか言えません」と笑った。
「店や仕事が嫌だと、職場に行くのが憂鬱になり、それでは仕事に身が入らない。だからお店を好きって思ってもらえるようにしています」と、スタッフが働きやすい環境を目指し、プライベートが充実できるよう休日の都合を融通するなど待遇面でのサポートにも取り組んでいる。
- 毎日のまかないでチームワークをつくる
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企業で調理人として勤めていた時代、自身の作るまかないを通じて職場の会話が増え、従業員同士の雰囲気を改善させることができた経験があるという山崎さん。日々のまかないは、今も大切にしているポイントだ。「食は楽しめることが一番だから、まかないも本当においしいものを作ります。職場で一つでも多く楽しみがある方がいいし、味の感想を話すなど会話のきっかけにもなります」
そうしてつくりあげたチームワークによる接客スタイルが自慢だ。「スタッフ全員が店の顔。一人ひとりのパフォーマンスで作り上げる店だと考えています」と話し、客のさりげない会話を店全体で共有。お祝いの席ならばサービスでプレートを提供するなど、サプライズ演出もこの店では日常的な風景だ。「サプライズは、もしかしたら僕のエゴかもしれない。けど、この店を選んでくれたお客様に心から満足して帰っていただきたい。そのための目配り、気配りをスタッフ皆で取り組んでいます」
- お客様も生産者もワクワクする店を目指す
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オープン以来目指してきた店の姿は「帰り際に『おいしかったね』とお客様が振り返る店」。そのため料理もサービスも妥協せず追求している。「生産者の方が驚くような料理を提供するなど、料理もサービスも、もっとクオリティを上げたい。いずれは2店舗目も出したいですね。できれば路面店で、ジャンルはイタリアン以外もいいかな。ワクワクする店をつくりたいです」。人を喜ばせることが大好きな山崎さんの今後から目が離せない。
trattoria 銀
- 創業
- 2011年11月
- 従業員
- 5名(うち正社員3名)
- trattoria 銀
- 仙台市青葉区国分町3-8-12
- 電話:022-748-7708