フード業界の成長企業トップインタビュー
株式会社 サティスファクション
代表取締役社長 井戸沼 公敬
自分のアイデアや思いを すぐにお客様に表現できる楽しさ
井戸沼 公敬
1959年東京都生まれ。幼少期に仙台に移り住み、以来、仙台で過ごす。長年ホテル業界で勤めていたが、39歳の時に「保守的になりがちなホテルよりパワフルな外食産業が魅力的だ」と、外食企業に転職。営業本部長として勤務。その後、別企業で社長に就任し、飲食店を経営。49歳で同社を設立した。
2019年10月掲載
いつもと違う酒を 仙台の街に届けたい
『本格酒処 シマウマ酒店』など6店舗を経営する株式会社サティスファクション。代表取締役社長の井戸沼さんは、業界のパワフルさ、事業展開のスピード感を魅力に感じ、39歳で飲食へ飛び込んだ。
2013年、仙台市内に「シマウマ酒店」をオープン。中華などしっかりした味の料理に合うようにと選んだ西日本の日本酒をメインに据えた。
「仙台の皆さんに普段飲まない、初めてのお酒を飲んでもらいたい」とあえて宮城の酒は置かなかった。オープン当初、日本酒好きの客からは「なぜ地酒を置かないんだ」とお叱りの声をもらうこともあったという。それでもそのスタンスを守り続け、今では気軽に日本各地の日本酒を楽しめるシマウマ酒店として認知され、4店舗まで成長した。その原動力をこう語る。
「仙台の皆さんに新しい価値を提案していきたいという思いがあります。我々の新しい価値というのは、決してゼロからつくりだすわけではありませんが、いろいろな流行、評価を得ているものをパズルのように組み合わせて、自分たちで表現する。そこから新しい魅力を街の人に発見してもらえることが、この仕事の魅力ですね」
思いつきで行動して 評価の声を聞くまで あっという間な飲食
井戸沼さんは飲食の仕事について、「立ち仕事、長時間、深夜になることもあり、体力的にも精神的にも大変な面があるというのは、正直感じます」と厳しさについてもしっかりと受け止めている。しかし「それでも、この仕事をなぜ頑張れるのかといったら、自己表現を日々、スピード感をもってやれる環境だからです」と特長を力強く語る。
「今日思いついた料理を、今日お客様にお出しできる。さらに感想もすぐに、ダイレクトに聞くことができます。やりたいことや自分の個性をとても早く、簡単に実現できるんです」 同社ではスタッフに料理やドリンクなどで「オリジナリティを出すこと」を求めている。
「みんなの引き出しの中に経験というインプットをさせるため、仙台市内や大阪、博多、東京など、毎回社員2名ほど連れて、年間十数回ほどいろいろな店での飲食の機会をつくっています。ゼロの中からアイデアもオリジナリティもでませんからね」
目指すは全員独立! 自身の挑戦は...?
「会社を経営することは面白い」と言い切る井戸沼さんは、「自己表現をしてお金を稼げる仕事なので、ぜひみんなに自分の店をつくってもらいたいですね」と、社員全員が独立することを目標に掲げている。そのために、社員全員が全店舗、毎月の損益計算書を見て、内容を理解するよう数字の教育も欠かさない。
「会社をつくることは難しさもあるので、この会社の中で私が支援しつつ、スタッフが店を立ち上げ、軌道にのったら独立などという仕組みもつくっていきたいですね」と、独立支援の道筋も複数検討中だ。
井戸沼さん自身の新店舗立ち上げの挑戦もまだまだ続く。来年は2店舗のオープンを計画中。誰よりも仕事で自己表現を楽しむ井戸沼さんは「新しい業態にも取り組みますよ」と微笑んだ。
株式会社 サティスファクション
創 業 2012年3月
従業員 正社員25名 アルバイト38名
本格酒処 シマウマ酒店
住 所:仙台市青葉区一番町4-1-16 HYビル 1F
電 話:022-265-2188
炭焼きジュッコ シマウマ酒店
住 所:仙台市青葉区中央4-3-1 東四青果食品市場 2F
電 話:022-226-7450
串焼きスタンド レモンハイ
住 所:仙台市青葉区中央4-3-1 東四青果食品市場 2F
電 話:022-302-6355
仙台市内を中心に6店舗を展開中! HP:http://www.s-faction.com/