最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「内定後の入社日延期について」

質問1

Q.

転職活動を経て飲食店への採用が決まりました。ところが入社日の直前になって、会社の方が「人員配置の関係で入社日を1ヶ月延期してほしい」と言ってきました。予定がすっかり狂ってしまい困っています。
【24才 女性】
答え

A.

採用が決定した段階、いわゆる「内定」とは「始期付きの労働契約」が成立した状態です。そして、始期(=入社日)が到来することによって、労働者としての地位を有することになります。民法によると、「債務者(労働者)が労働契約に基づいた債務の履行(労働の提供)をできなかったのが、債権者(使用者)の責めに帰すべき事由による場合は、反対給付(賃金)を受ける権利を失わない」となっています。分かりやすく言い換えると、「労働者には働く気があるのに、会社の方が働くことを勝手に拒否する場合には、その分の賃金をもらえますよ」ということになります。今回のケースは、あなたに働く気があるのに、会社が入社予定日を勝手に延期することで働くことができないということなので、1ヶ月分の賃金を全額請求することができることになります。ただし、ここで条件となる「責めに帰すべき事由」とは、範囲がかなり限定されています。そこで、生活保障の観点から労働基準法ではより広い範囲で「責めに帰すべき事由」を解釈して、平均賃金の60%である休業手当の支払を強行的に義務付けています。
グルメキャリー74号掲載

飲食店オーナー・経営者のみなさまへ
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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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