最終更新日 2019年01月10日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「職務専念義務は、法律の条文に定められているか」

質問1

Q.

 仕事中にスマホをいじっていたところ、店長から「職務専念義務違反だ!」と叱られ、懲戒処分となりました。職務専念義務とは、法律に定められているのですか。
【23才 男性】
答え

A.

 公務員に適用される国家公務員法・地方公務員法には、条文上、職務専念義務が明確に規定されています。それに対し、民間労働者については、実は職務専念義務が明文化された法律はありません。しかし、労働契約に付随する義務として、特別な約束をすることなく、当然に存在するとされています。
 職務専念義務とは、労働者にとっての、「労働時間中、使用者(お店の側)の指揮命令に従い、その職務に専念する義務」のことです。ある最高裁判例では、「身体活動の面だけでなく、精神的活動の面でも注意力のすべてを職務の遂行に向けていなければならない」としています。
 問題となるのは、職務専念義務違反は、職務遂行に実際に支障をきたした場合だけ成立するのか、支障をきたしたか否かを問わず、職務に専念していない行為をしただけで成立するのか、という点です。裁判例の傾向としては、後者のように、具体的に支障をきたしたか否かを問わず、職務専念義務違反を認めるケースが多いようです。
飲食店オーナーの方へ

飲食店オーナーの方へ

 本文のとおり、たとえ使用者と労働者で特別な約束をしていなくても、労働契約には職務専念義務が付随します。もっとも、多くの就業規則では、服務規律において職務専念義務を定めているでしょう。実務的には、より具体的にやってはならないこと(就業時間中はスマホを触ってはならない等)を定めるのが望ましいでしょう。
グルメキャリー323号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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