最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「6ヶ月以内に退職なら昇給分返還」という約束は許されるか」

質問1

Q.

アルバイトをしています。先日、店長から「時給を50円アップするから、あと半年は働いてね」と言われて昇給してもらいました。ところが、その3ヶ月後、私の都合により、バイトを辞めなければならなくなりました。すると店長はカンカンに怒り、「約束違反だ! 辞めるなら昇給して払った分の給料を返せ!」と言われました。私は給料を返さなければいけないのですか。
【24才 男性】
答え

A.

返す必要はありません。
 労働基準法16条には、「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならない」と、「賠償予定の禁止」を定めています。退職した場合の違約金を定めたり、使用者に損害を与えた場合の賠償額をあらかじめ定めたりによって、辞めたくても辞められない状態にすることで、強制的に奴隷のように働かせられるような時代がかつてあったため、それを防ぐために設けられた規制です。要するに、「1年以内に辞めたら罰金100万円」といった契約は禁止されているということです。
 ご質問のケースも、仮に店長と「6ヶ月以内に辞めたら、昇給分を返還する」という契約をしていたとしても、その契約は無効です。もちろん、お店の側としては、将来の活躍を期待して昇給することも、労務管理の上ではあることでしょう。それでも、こういった約束は許されません。
グルメキャリー208号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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