最終更新日 2019年01月17日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「出産手当金と傷病手当金が同時に受けられる状態にある場合、両方もらえるか」

質問1

Q.

 現在、業務外のケガにより、健康保険から傷病手当金をもらいながら、仕事を休んでいます。さらに、出産予定日も近づいているため、出産手当金も支給の対象となります。
 この場合、傷病手当金と出産手当金の両方もらえるのですか。
【35才 男性】
答え

A.

 傷病手当金と出産手当金を両方受ける状態にある場合でも、同時に両方もらえるわけではありません。出産手当金が優先して支給され、傷病手当金はその間もらうことができません。ただし、傷病手当金の額が出産手当金の額よりも多い場合は、その差額が支給されます。
 まずは、それぞれの制度を確認しておきましょう。傷病手当金は、業務外の病気やケガで働くことができず、仕事を休み、給与の支払がない場合に支給される、健康保険の制度です。支給は、休業開始4日目から開始され、最大で1年6ヶ月の間受けることができます。
 一方の出産手当金は、産前産後休業で仕事を休んでいる間、給与の支払がない場合に、支給される、こちらも健康保険の制度です。支給期間は、出産日以前(実際の出産日が、予定日より後の場合は出産予定日以前)42日から出産日の翌日から56日までです。
 支給額はどちらも、1日につき、「支給開始日以前の12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額」を30日で割った金額の3分の2です。(標準報酬月額とは、給与の支給額をある範囲ごとに区切った等級表にあてはめて得られる、いわば仮の給与額です)この計算方法は、平成28年4月施行の法改正で変更となったものです。
 この法改正までは、傷病手当金と出産手当金を両方受けられる状態にある場合、出産手当金だけが支給され、傷病手当金はその間もらうことができませんでした。しかし、法改正により傷病手当金と出産手当金では、「支給開始日」が異なるために、支給額も異なるケースがありえることになりました。そのため、傷病手当金の額が出産手当金の額よりも多い場合は、傷病手当金からその差額が支給されるという規定が設けられたというわけです。
飲食店オーナーの方へ

飲食店オーナーの方へ

 支給額の計算は、加入している健康保険が行うことですが、制度については、おおまかにでも理解しておくようにしましょう。
グルメキャリー337号掲載

飲食店オーナー・経営者のみなさまへ
飲食業に強い社労士です!
久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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