最終更新日 2019年01月10日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「出勤前、子供を保育所に送る途中での事故は通勤災害か」

質問1

Q.

 出勤前に、少し遠回りをして、子どもを保育園に送っていく途中で事故に遭いました。これは労災保険の通勤災害になりますか。
【29才 女性】
答え

A.

 労災保険法における「通勤」の定義は、「労働者が、就業に関し、住居と就業の場所との間を、合理的な経路及び方法により往復すること」とされています。
 問題となるのは、出勤途中に保育所を経由した「経路」が、「合理的なもの」と判断されるかどうかです。
 この点、行政通達によると、「他に子供を監護する者がいない共稼ぎ労働者などが託児所、親せき等に子供を預けるためにとる経路などは、そのような立場にある労働者であれば、当然、就業のためにとらざるを得ない経路であるので、合理的な経路となるものと認められる。逆に、特段の合理的な理由もなく、著しく遠回りとなるような経路をとる場合には、これは合理的な経路とは認められない」と示されています。
 ご質問のケースにあてはめてみましょう。まず、あなたの配偶者が、専業主婦(夫)である等、配偶者が保育所へ送ることができたのなら、「通勤」とは認められないということになります。
 また、自宅から勤務先への最短経路と比べて、迂回する距離が著しく遠回りとなる経路だったとすると、特段の合理的な理由(たとえば、どうしてもその保育所に入所させなければならなかった理由等)がない限り、「合理的な経路」とは認められません。
 これらの条件をクリアしていた場合、「通勤災害」として認定され、労災から保険給付を受けることができる可能性が高いでしょう。
飲食店オーナーの方へ

飲食店オーナーの方へ

 お店側のよくある誤解としては、「お店に届け出ている通勤経路以外での事故は、通勤災害にならない」というものです。たとえ、届出の経路とは異なっても、「合理的な経路及び方法」と認定されれば、それは「通勤災害」になります。そして、それを認定するのは、お店ではなく、労働基準監督署です。
グルメキャリー311号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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