最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「パート・アルバイトの雇用保険加入基準」

質問1

Q.

 3週間の有期契約のアルバイトとして、飲食店で働くことになったフリーターです。ただ、業務の忙しさしだいでは、契約を更新してあと2週間契約する場合があるという約束です。この場合、私は雇用保険に加入することになるのでしょうか。
【28才 女性】
答え

A.

 パート・アルバイトが雇用保険に加入する条件は、次の(1)(2)の両方を満たした場合です。
(1)1週間の所定労働時間が20時間以上であること。
(2)31日以上の雇用見込みがあること。
 (1)(2)ともに、採用時の労働契約にもとづいて判断されます。労働契約を締結する際に、使用者(お店の側)は、労働基準法15条にもとづき、一定の労働条件について書面で明示しなければなりません。その中の一つに、「契約期間の有無」があり、さらに契約期間が有る(有期労働契約)場合には、「契約更新の有無」「更新の判断基準」についても明示しなければなりません。先述の条件(2)は、ここでの記載にもとづき判断されます。
 たとえば、「契約期間無し」「契約期間が31日以上」であれば、条件(2)を満たすことになります。では、「契約期間31日未満」であれば、それだけで条件(2)を満たさず、雇用保険は適用除外になるでしょうか。
 この場合には、さらに次の(a)(b)の両方を満たした場合のみ、雇用保険の適用除外となります。
(a)『契約が(必ず)更新される』or『契約が更新される場合がある』との明示が無いこと。
(b)その事業所の同様の雇用契約に基づき雇用されている者について、更新等により31日以上雇用された実績が無いこと。
 この(a)(b)どちらかでも満たさない場合、雇用保険に加入することになります。
 ご質問では、まず3週間の契約期間なので、これだけでは「契約期間31日未満」となります。しかし、「さらに2週間の契約更新する場合がある」と明示されているので、(a)を満たさないことになります。つまり、あなたの場合、「31日以上の雇用見込みがある」ものと判断され、雇入れ当初から(注:更新時ではなく)、雇用保険に加入することになります。
 なお、雇入れ当初は31日以上の雇用見込みがないと判断された場合であっても、雇入れ後の更新等により、31日以上雇用されることが見込まれることになった場合には、その時点から雇用保険に加入することになります。
飲食店オーナーの方へ

飲食店オーナーの方へ

 有期労働契約を締結する際、「契約更新する場合がある」とすることが、実務的には多いです。この場合、当初の契約期間が31日未満であれば雇用保険の加入義務がないとするのはよくある誤解です。先述のとおり、雇入れ当初から加入義務があります。
グルメキャリー310号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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