最終更新日 2019年03月14日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「傷病手当金・出産手当金の支給額計算方法の変更」

質問1

Q.

 病気のため、しばらく仕事を休むことになり、健康保険から傷病手当金を受給する予定です。最近、傷病手当金の支給額について、計算方法が変わったと聞きましたが、今までの支給額より、高くなるのか低くなるのかどちらですか。
【31才 女性】
答え

A.

 健康保険法の改正により、平成28年4月以降に支給される傷病手当金の支給額の計算方法が変更になりました。また、傷病手当金と同様に出産手当金の計算方法も変更になりました。
 従前の支給額は、休業した日1日につき、「休業した日の標準報酬月額」を30日で割った金額の3分の2で計算した額でした。変更後は、「支給開始日以前の12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額」を30日で割った金額の3分の2となりました。(標準報酬月額とは、給与の支給額をある範囲ごとに区切った等級表にあてはめて得られる、いわば仮の給与額です)
 具体例で考えてみましょう。平成28年6月10日に傷病手当金の支給開始、同月の標準報酬月額が30万円だった場合、従前の計算方法だと、
30万円÷30日×2/3≒10,000円/日×2/3≒6,667円/日(1円未満四捨五入)
が、1日あたりの支給額となります。
 この人の標準報酬月額が30万円になったのは平成27年9月以降で、それまでは24万円だったとします。変更後の計算方法では、支給開始日以前12ヶ月間(平成27年7月~平成28年6月)を平均して算出するので、
(24万円×2ヶ月+30万円×10ヶ月)÷12ヶ月÷30日×2/3≒9,670円/日×2/3≒6,447円/日
が、1日あたりの支給額となります。(30日で割ったところで、10円未満四捨五入)
 このように、直近12ヶ月の標準報酬月額の平均の方が、現在の標準報酬月額より低い場合は、従前の計算方法よりも支給額は下がることになります。
 また、資格取得から支給開始日以前の期間(加入期間)が12ヶ月に満たない場合は、
(A)加入期間の標準報酬月額の平均
(B)前年度の全被保険者の標準報酬月額の平均(協会けんぽ平成28年度の場合、28万円)の(A)(B)を比べて、いずれか低い方の額が使用されます。したがって、入社して間もない人で、給与水準の高い人ほど、従前の支給額より低い金額で計算されることになります。
飲食店オーナーの方へ

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 支給額の計算は、加入している健康保険が行うことですが、制度についておおまかな理解はしておく方が良いでしょう。
グルメキャリー308号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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