最終更新日 2019年01月10日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「月末近くに入社で、給料の支給額より控除額が大きくなる」

質問1

Q.

 給料が月末締め翌月15日払いのお店に転職が決まり、月末近くに入社しました。その月の給料は3日分の日割で支給されることになりました。ところが、給料日になってから、支給額より控除額の方が大きな金額になったので、支給する給料はなく、逆に不足分をお店に支払えと言われました。どうしてこんなことになるのですか。
【28才 男性】
答え

A.

 健康保険料と厚生年金保険料は、月の途中で入社しても日割計算されないため、月末近くに入社すると、日割された支給額より控除額の方が大きくなるケースもあり得ます
 具体的な計算をしてみましょう。まず、支給額ですが、3日分の日割計算で、3万2000円だったとします(残業代、通勤手当含む)。次に控除額のうち、雇用保険料を計算します。
 雇用保険料は対象賃金に、雇用保険料率(現在は1000分の5)を掛けて算出します。したがって、3万2400円×5/1000=162円となります。
 そして、健康保険料と厚生年金保険料です。これらは標準報酬月額を保険料額表にあてはめて求めます。標準報酬月額とは、計算を簡略化するために、給与総額を一定の範囲ごとに区分した等級で決定された「仮の給与額」です。この例では、標準報酬月額は32万0000円になるとして、これを保険料額表に当てはめると、健康保険料は1万5952円、厚生年金保険料は2万6259円となります。この時点で、すでに社会保険料の合計は4万2373円となり、支給額の3万2400円を上回っています。差額としてマイナスが生じた9973円は、お店の言うとおり、あなたがお店に支払わなければなりません
(なお、源泉所得税は、課税対象となる給与項目の合計から社会保険料を差し引いた金額に課税されます。この例では、社会保険料を差し引いた金額はマイナスとなりますので、源泉所得税は0円です)
グルメキャリー221号掲載
イラスト

飲食店オーナー・経営者のみなさまへ
飲食業に強い社労士です!
久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

業務案内:給与計算、労働・社会保険の手続き代行、就業規則の診断・作成 店長・管理職対象労務研修の実施、人事・労務相談

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