最終更新日 2019年01月10日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「産前産後休業取得と賞与支給要件」

質問1

Q.

 私の勤務先では、賞与の計算期間に一定以上の出勤率を満たさないと、まったく支給されないことになっています。前回の計算期間中、私は出産のために産前産後休業(産休)を取得していました。すると、その期間は欠勤と扱われ、賞与をもらうことができませんでした。なんだか納得がいきません。
【31才 女性】
答え

A.

 労働基準法では、出産予定日以前6週間に請求した場合、産前休業を取得できることになっています。また、出産後8週間は就業を禁止され、産後休業を取得しなければいけません(産後6週間経過後は、本人が希望し医師が認めた場合には就労可能)。
 裁判例によると、賞与の支給要件に一定の出勤率を課すのは問題ないとしています。しかし、産休期間を欠勤と扱うことは、労働基準法で認められた権利を行使することを抑え込んでしまうことになり、法律で権利保障した趣旨を実質的に失われる場合には、その賞与規定は無効であると判断しています。一方、同じ裁判において、賞与“額”を計算する際には、欠勤扱いとすることを認めています。つまり、産休期間を「もらえるかもらえないか」の判定の際に欠勤扱いはダメで、「いくらもらえるか」の算定の際に欠勤扱いは可能ということです。
 ただし、産休中は通常月給は無給であり、賞与まで減額されると二重の不利益であること、産後は一定期間就業禁止(働きたくても働けない)ことなどから、賞与の減額だけでも認めたこの裁判例には批判もあります。
グルメキャリー163号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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