最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「「大入手当」は割増賃金の計算の基礎から除外できるか」

質問1

Q.

 1日の売上げが一定額以上になると、その日勤務していたスタッフに一律に支給される「大入手当」という制度が、私の勤めているお店にはあります。給与計算の内訳を見てみると、この大入手当は残業代などの割増賃金の計算の基礎に含まれていないようです。これは正しいのですか。
【25才 女性】
答え

A.

 労働基準法では、法定時間外労働、法定休日労働、深夜労働をさせた場合、一定の割増率で計算をした割増賃金を支払うことが使用者に義務付けられています。多くの企業では、賃金の一部として、様々な名称の手当を支給しています。 このうち、割増賃金の計算の基礎に入れなくてもいい手当は、限定的に列挙されています。具体的には、(1)家族手当(2)通勤手当(3)別居手当(4)子女教育手当(5)住宅手当(6)臨時に支払われた賃金(7)1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金、 以上の7つだけが割増賃金の算定基礎から除くことができます(ただし、名称にかかわらず、実質的な支給条件によっては、除外することのできないこともあります)。
 ところで、ご質問の「大入手当」はそもそも労働基準法上の「賃金」なのでしょうか。労働基準法11条では「賃金」の定義として「名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの」と定められています。「労働の対償」と言われると、具体的な労働に対応して支払われるものだけを考えがちです。しかし、実際にはもっと広い概念で解釈されており、就業規則などで明確に支給条件が定められているものは「労働の対償」であり、「賃金」に該当するとされています。通勤手当や結婚祝金も支給条件が明確であれば「賃金」となります。ご質問のような「大入手当」も支給条件が明確なので「賃金」ということになります。
 それでは、「大入手当」は割増賃金の算定基礎から除外できる7つの賃金のどれかに該当するでしょうか。もし、該当するとしたら、(6)の「臨時に支払われた賃金」あたりに可能性がありそうです。ここで、「臨時に支払われた賃金」とは、行政通達によると、 臨時的、突発的に支払われたもの、又は支給条件は定められているが、支給事由の発生が不確定で、かつ非常にまれであるもの、とされています。ご質問のような支給条件の大入手当は、この条件を満たせません。したがって、 大入手当は割増賃金の基礎から除外できる手当のいずれにも該当しないことになります。
グルメキャリー84号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

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