最終更新日 2019年03月14日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「法定休日が特定されていない場合の休日割増賃金」

質問1

Q.

 私の勤めるお店は、1週40時間労働のシフト制で、休日は週に2日あります。先週は忙しくて2日とも休日出勤となりました。賃金規程には「法定休日の出勤は35%の割増」と定められているのですが、法定休日とはなんですか。休日出勤はすべて割増になるわけではないのですか。 
【34才 男性】
答え

A.

  労働基準法には、休日に関して「毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない」として「1週1休」の原則が定められています。また、例外として、4週間を通じ4日以上の休日を与える「4週4休」も認められています(4週4休制を採るためには、就業規則等への定めが必要です)。この「1週間のうちの最低1日の休日」または「4週間のうちの最低4日の休日」は、法律で義務として定められているので法定休日と呼ばれています。そして、この法定休日に働かせた場合、お店は35%の割増率で計算された割増賃金を支給しなければなりません。裏を返すと、法定休日以外の休日に働かせても、35%の休日割増は不要ということです(ただし、法定休日以外の休日に出勤することで、1週40時間を超える場合は、残業と同様に25%の割増率で計算した割増賃金が必要です)。
 (以下、4週4休制のケースについては割愛します) そうすると、週休2日でシフトが組まれているお店で、2日とも休日出勤した場合、法定休日を特定していないと、どちらの休日を35%増しで計算するべきか分からなくなります。この場合、行政解釈によると、「2日の休日の両方に働かせた場合、暦週(日~土)のうち後順に位置する休日労働が法定休日労働になる」としています。
 具体例を考えてみましょう。水曜と木曜がシフト上の休日だった場合に、水曜に9時間、木曜に10時間の休日労働をしたとします。水曜と木曜だと、暦週のうち、後の順番に来るのは、木曜の方です。したがって、木曜の出勤が法定休日労働になりますので、10時間は35%増しで計算されます。一方、水曜の休日出勤は法定休日の割増は不要です。しかし、当初のシフトで、すでに40時間労働することになっているので、水曜の労働はすべて1週40時間を超えた労働となります。したがって、水曜の労働9時間すべて25%増しで計算することになります(9時間のうち、1日の法定労働時間8時間を超えた1時間だけが25%増しとなるわけではありませんので、注意が必要です)。
グルメキャリー231号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

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