最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「管理監督者の欠勤控除は許されるか」

質問1

Q.

 私は、チェーン展開している会社で、店長の一つ上の役職である課長として働いています。労働時間の取扱は、「管理監督者」ということらしく、残業手当はまったくつきません。先日、急用のため1日欠勤したところ、その分を欠勤控除されました。残業手当はつかないのに、欠勤すると引かれるというのは、納得いかないのですが…。
【42才 男性】
答え

A.

 労働基準法41条2号に定められる「管理監督者」は、労働時間、休憩、休日に関する規制の対象外とされています。そのため、法定労働時間を超えて働かせても、割増賃金(残業代)を支払う義務がありません。ファーストフード店の店長が管理監督者に該当するかどうかを争われた裁判は、大きな話題になりました。
 「管理監督者」と認められる判断基準については、行政や裁判所からいくつか示されています。その中に、「勤務態様」について「労働時間の規制になじまないような立場にあり、出退勤について厳格な規制を受けず、自己の労働時間について裁量を有する者」というものがあります。遅刻や早退に対して賃金カットをしていたケースで、管理監督者と認められなかった裁判例もあります。この点から考えると、残業(労働時間の超過)に対する割増賃金が無い代わりに、遅刻や早退(労働時間の不足)についてのカットも行わない、と考えることができます。
 しかし、「労働時間についての裁量」と「出欠の自由」とは、異なるものです。そう考えると、欠勤に対する控除は可能ということになります。ただし、欠勤控除については、明確な基準が確立されていないため、「遅刻・早退と同様に控除するべきではない」「1日、2日の欠勤で控除するのではなく、ある日数以上欠勤した場合にだけ控除するべきである」などの考え方もあります。
 したがって、ご質問のケースは、欠勤控除そのものは有効となる可能性はあります。ただし、会社側は、きちんと就業規則でルールを明確化しておくべきでしょう。
グルメキャリー180号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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