最終更新日 2019年03月22日

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フードサービス業界の労務相談

※各記事に関しましてグルメキャリー本誌掲載当時のものになります。法改正により、現在の内容と異なっている場合もございます。ご了承ください。

「3ヶ月間ごとの皆勤手当は、割増賃金の計算対象外となるか」

質問1

Q.

 私の勤務先では、1ヶ月無遅刻無欠勤だった場合、皆勤手当が支給されていました。その規定が改定され、3ヶ月間無遅刻無欠勤だった場合となりました。それに伴い、割増賃金の計算対象外となると言われましたが、どういうことですか。
【23才 女性】
答え

A.

 時間外労働(残業)、深夜労働、休日労働に対して、通常の賃金の一定の割増率で計算した割増賃金を支払わなければいけません。この割増賃金の計算の基礎となる「通常の賃金」から除外することのできる賃金として、(1)通勤手当 (2)家族手当 (3)別居手当 (4)子女教育手当 (5)住宅手当 (6)臨時に支払われた賃金 (7)1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金、の7つだけが限定的に認められています。毎月支払われる皆勤手当は、この7つのいずれにも該当しないので、割増賃金の基礎に入れなければいけません。皆勤手当が支給された月と支給されなかった月では、割増賃金の単価が変わることになります。
  さて、それでは皆勤手当を毎月支給としているところを、3ヶ月の出勤成績によって支給することにすれば、(7)の「1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」に該当し、割増賃金の計算から除外できるのでしょうか。
  そもそも、「1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」とは、それだけ長期間の勤務評価が必要であるような性質の賃金であり、いわば賞与に近い性格であるからこそ、割増賃金の基礎からも除外され、労働基準法24条の「賃金毎月払いの原則」からも除外されているのです。もし、毎月支給していた皆勤手当を3ヶ月ごとにするのなら、それなりの合理的理由が必要です。単に割増賃金を安く抑えたいというだけの動機による変更であれば、脱法行為であり認められず、割増賃金の基礎から除外もできません。
グルメキャリー113号掲載

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久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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