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最終更新日 2019年03月14日

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フードサービス業界の労務相談
「働いてあげている」「働かせてあげている」はトラブルのもと!
現代の飲食業界において、健全な経営状態を保つためには「健全な労働環境の整備」が必要です。しかしながら中小企業、個人自営業が全体の9割以上を占める飲食業界は他のサービス業界同様、健全とは言い難い労働環境により雇用者と従業員間のトラブルが多い業界です。料理業界はそもそも「職人の世界」である事からいわゆる「サラリーマン的」な勤務意識がなく、【働く=奉公=修業→独り立ち】という図式が成立してきた世界ですが、「外食産業」「フードビジネス業界」の名のもと、メジャー業界として確立するには「正しい労務知識」は無視できません。このコーナーでは飲食業界の労働者・雇用者の両者の視点で正しい労務知識を紹介し、雇用者への啓発・提案、そして労働者への権利・責任などを実例をもとに理解していただき、両者にとってトラブルのない健全で分かち合える職場構築のサポートを目指しています。
今号のご相談内容

今号のご相談内容

「出産予定日より早く出産した場合、社会保険料免除の開始も繰り上がるか」

質問1

Q.

  現在、産前産後休業中で、社会保険料は免除されています。もう少し詳しく言うと、出産予定日は1月12日だったため、法律で認められている産前休業は、前年の12月2日(出産予定日の42日前)からとなり、12月分から社会保険料免除となっています。しかし、産前の体調が思わしくなく、42日より前の11月25日から有給休暇として休んでいました。,
 その後、実際に出産したのは出産予定日よりも早い1月9日でした。そうすると、1月9日の42日前は11月29日となります。この場合、さかのぼって11月分から社会保険料の免除が受けられるのでしょうか。     
【30才 女性】
答え

A.

 はい。結論としては、11月にさかのぼって社会保険料免除が開始されます。
 まず、産前産後休業中の社会保険料免除制度について確認しておきましょう。「産前42日(双子以上の多胎妊娠の場合は98日)、産後56日のうち、妊娠または出産を理由として労務に従事しなかった期間」である産前産後休業期間中は、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)が、本人負担分、事業主負担分ともに免除されるという制度です。休業期間中は、、有給・無給のどちらでもOKです。具体的に免除される期間は、休業開始月から休業終了日の翌日が属する月の前月(休業終了日が月末の場合はその月)までです。手続は、事業主が年金事務所に届け出ることになっています。なお、産前42日(96日)、産後56日は、労働基準法に定められている産前産後休業と一致します。
 もし、出産予定日の42日前から産前休業を開始していた場合において、実際の出産日が出産予定日より遅れたようなケースではどうなるでしょうか。このケースでは、遅れた日数分、産前休業が延長されることになります。一方、実際の出産日が出産予定日より早くなったケースでは、早くなった日数分、産前休業は短縮されることになります。
 しかし、出産予定日の42日よりも前から休業を開始していた場合において、かつ実際の出産日が出産予定日より早くなったケースでは、実際の出産日からさかのぼって、“妊娠または出産を理由として”休業していた限り、最大42日までは産前休業として扱われます。先述のとおり、有給・無給は問いません。
 ご質問のケースに当てはめてみましょう。当初、1月12日が出産予定日だったため、その42日前は前年12月2日だったものの、その前の11月25日~12月1日は有給休暇を取得していました。そして、実際の出産日は予定日より早い1月9日だったため、その42日前は前年11月29日となります。この11月29日には、 すでに妊娠・出産を理由として休暇を取っていたので、11月29日以降、産前休業として扱われます。そうすると、休業開始月は11月分となりますから、保険料は11月分から免除されることになります。11月分の保険料は、すでに給料から天引きされていると思われますので、キチンとお店から返してもらうようにしてください。
飲食店オーナーの方へ

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 年金事務所への免除の手続は、休業期間中であれば、産前でも産後でも結構です。しかし、もし産前に手続をしていると、ご質問のようなケースでは、出産後に変更の手続をしなければならず、二度手間となります。これを避けるためのテクニックとして、実際に出産してから手続をすれば一度に済ませることができます。ただ、手続が遅れる分、当初の休業開始月の保険料(ご質問のケースでは12月分)もいったんは納めなければならない場合もありますので、ご留意ください。
飲食店オーナー・経営者のみなさまへ
飲食業に強い社労士です!
久野先生

特定社会保険労務士 久野 航 Wataru Hisano PROFILE

昭和46年生まれ。寿司職人、ファミリーレストランなど外食業界の勤務経験豊富。チェーン系居酒屋店長を経て、社会保険労務士として独立。現場での経験と法的な視点を持ち合わせる異色の社労士として、飲食業の労働環境整備に向けて日々奮闘中。

ひさの社会保険労務士事務所〒114-0023 東京都北区滝野川7-39-3 丸勝マンション201

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