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最終更新日 2018年11月15日

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株式会社 ケーズカラナリープランニング

代表取締役 越野 健太郎

お客様の信用を日々積み重ねて "平成生まれの老舗"を目指す

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越野 健太郎
- Kentaro Koshino -

1969年、神奈川県出身。大学卒業後、清水建設に就職。その後、IIJ、マネックス証券勤務を経て独立。飲食未経験ながら、32才で神楽坂に第1号店を開業する。現在、都内を中心に鉄板焼ダイニング「円居-MADOy-」10店舗を運営。その他、様々なレストランのプロデュースやファンド事業など、幅広い観点でレストラン事業を展開中。

2018年8月掲載

この世界なら絶対に負けないと思ったので飲食を選んだ

 扉を開くと高い天井、広々とした空間が広がっていた。飯田橋駅すぐというロケーションながら、「円居 神楽坂 別邸」は大人の隠れ家めいた雰囲気。アクアリウムをところどころに配し、地下には内庭を設えた個室も備えている。接待や特別な記念日のために訪れるお客様が多いというのも頷ける。

 この上質なひとときを約束してくれそうな店舗は"別邸"としながらも、実は1号店。オープン当初の業態とは変わっているが、越野氏の最初に手がけた店だと聞いて驚いた。業界未経験、32才の若さでの独立開業にこれほどの大型店を選ぶのはあまりにもリスキーな決断ではなかったのか──。

「よくわかっていなかったから、できたんですよ。家賃が100万円以上かかる物件なので、やってみようという人がいなくて、誰も寄りつかない。保証金はゼロでいいと言われて、じゃあ、この店はタダでもらえるんだって(笑)。従業員も雇っていない状況で借りることを決めました。そこから内装を変えたり、広告の手配はすぐにできましたが、シェフやサービスマンを探すのに難航して3、4ヶ月。結局、家賃だけで3、400万円出ていってしまいました。そんなスタートでしたが初期費用は半年で回収しました。お客様を呼ぶことに関しては、当時から根拠のない自信がありました。今では、その自信は確信に変わっています」

 揺るぎない自信のベースには自身のサラリーマン経験がある。メインターゲットに設定しているのは大企業のホワイトカラー層。大手ゼネコンをはじめITベンチャー、ネット証券へと渡り歩いてきた越野氏だからこそ、顧客ニーズを的確に見通すことができた。

「たとえば、結婚記念日にそういう人たちがどんなところを一番気にするのかという気持ちも理解できます。その部分を掘り下げることをマーケティングの根幹に置いて、お客様単価の引き上げにも成功しました」

 現在の平均客単価は1万5000円。高級鉄板焼レストランとして定評を得て、都内を中心に10店舗運営している。素人には厳しいといわれるこの世界でめざましい成果を上げられるのも、越野氏の業界の常識にとらわれない自在な発想があってのことだろう。

「飲食店の経営者には自分が好きだからと始める人が多い。そうではなく、こういうお客様ならこういうものが好きだろうと発想するのです。どうすればお客様に喜ばれるのかだけを考え抜き、徹底してきました。独立をするのに飲食店を選んだのも自分がやりたいことではなく、"負けない商売"であることが前提でした。飲食の世界なら絶対に勝てるだろうと考えたからです」

業界に先駆けて"働き方改革" 週休2日、8時間勤務を実現

 越野氏のホワイトカラー目線は内部体制にも注がれている。現在、いち早く実践しているのが"働き方改革"だ。

「この業界には、今も寝ないで一生懸命働けば金持ちになれるというようなモチベーションがあります。しかし現状を顧みれば、単なるブラック企業になりかねません。その価値観が良い悪いという問題ではなく、世の中の流れがそうなっているのです。働き方改革を推進しない会社は退場してくださいという風向きになってきています。確かに外食産業に当てはめるのはしんどいですが、だからこそやりきりたい。ホワイトカラー並みの労働環境を整備しているのが、私たち円居グループですと言えるように取り組んでいます」

 週休2日、実働8時間勤務を達成。残業手当の1分単位支給制度も導入している。人材不足により過酷な長時間労働が常態化する職場も少なくない中、どのように労働時間の短縮を成し遂げられたのだろうか。「企業秘密なのですが...」と言葉を濁しながらも、越野氏はその一端を明かしてくれた。

「会議は一切やっていません。PCを使って文章を書いたり、難しい計算も本部の仕事。シフト表も本部スタッフが作ります。そのかわり、お客様と笑顔で接したり、店内を清潔に保つことに注力してもらいたい。店長を教育して任せるという方法もあるでしょうが、事務作業は苦手という人も多い。本部で全部やった方がうまくいくし、現場の人たちは決められた時間内で楽しく働いて、職場を盛り上げられる。みんながみんなハッピーになれます」

 調理やサービスなど、その人の一番やりたいことだけに集中してのびのびと取り組める環境を用意。時間に追われることなく、自分の能力や個性を存分に発揮したいと思う人にとってはまさに理想的な職場といえるだろう。

 一方で、将来の独立などを見据えてステップアップしたいと考える人にはもの足りなく感じられるのではないか──そんな疑問を越野氏にぶつけると、明快な答えが返ってきた。

「自分の実力を蓄えたいという人ははじめに申し出てもらえれば、本部スタッフと同じ成果主義の年俸制社員として働くこともできます。たとえば3年間なら3年間と決め、円居グループのノウハウを手の内に入れてから他店に移ったり、独立を目指すのもいいのではないでしょうか。まずは『客単価1万5000円の店舗を8時間労働で成り立たせられるっていったいどんなグループなんだ』と好奇心を持っていらしていただければと思っています」

越野 健太郎さん

お客様は本当にいい人ばかり
客層の良さが私たちの誇りです

 これまで順風満帆に歩み続けてきたかのように見える越野氏だが、決してそういうわけではない。リーマン・ショックや大震災などの試練に直面するたびに価格を見直したり、内装に手を加えたり、常に微調整をしながら乗り越えてきた。リスク分散のため、一時期は焼鳥や海鮮居酒屋、ワインバー等に拡大していた業態も今では鉄板焼の1業態に集約。次なるステージへ、一段と飛躍を遂げようとしている。

「一番不況に強い鉄板焼を16年続けてきました。ここ3年くらいは、円居ブランドの確立に取り組んでいます。その1つのシンボルとなるのが"老舗化"です。老舗として社会的に信用される店づくりを目指しています」

 客層も裾野を広げている。今では、還暦のお祝いから若いカップルの記念日まで老若男女に拡大。それに伴い、従業員の陣容もより多彩に幅広く、なかには時短社員制度を利用した60代のベテランも活躍しているのだとか。"平成生まれの老舗"の実現に向けて、次々と改革を進めるリーダーをスタッフ1人ひとりが多様なワークスタイルで自分らしく輝きながら支えている。

「客層の良さが私たちの資産であり、誇りです。本当にいいお客様ばかりで怒鳴ったり、どんちゃん騒ぎするような人もいません。ある意味で、スタッフの体力が最も要らない職場と言えるのかもしれませんね。この方たちの信用を1ミリ1ミリ積み重ねていきたい。信用ある店で働く人たちも必ず幸せになれるはずです。これからも顧客の信用度を失わないよう、万難を排して改革を進めていきます」

349shop.jpg【取材店舗】円居-MADOy-神楽坂 別邸

株式会社 ケーズカラナリープランニング
─ 店舗情報 ─

円居-MADOy-神楽坂 別邸

住 所:東京都新宿区揚場町2-1 軽子坂MNビル1F・B1F

電 話:050-3786-1532

円居-MADOy-神楽坂

住 所:東京都新宿区神楽坂5-61-1 中嶋第2ビル1F

電 話:050-3786-7662

円居-MADOy-日比谷

住 所:東京都千代田区有楽町1-2-8 千代田ビル別館

電 話:050-3786-2188

円居-MADOy-新橋

住 所:東京都港区新橋3-4-8 クレグラン新橋3 1F

電 話:050-3786-8987

円居-OKIDOKI-四ツ谷

住 所:東京都千代田区麹町4-8-19 キャトル・セゾン麹町1F

電 話:050-3786-7858

他、現在10店舗展開中

文:西田 知子 写真:yama

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