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最終更新日 2018年11月08日

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株式会社 アデッソ

代表取締役社長 岩田 真理

独立を果たした仲間たちと、苦労や喜びを語り合いたい。

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岩田 真理 - Makoto Iwata -

1961年、埼玉県生まれ。29才まで首都圏でイタリアンやフレンチを修業後、人材派遣会社の営業職を経験。31才で独立。6坪の第1号店のレストランをオープンし、繁盛店にする。1997年、「株式会社 ひいき屋フードシステム」を設立。2001年、「株式会社 アデッソ」に社名変更。リスクの少ない独立制度を推進中。

2015年10月掲載

個性的な店の出店から、リスクの少ない独立制度へ。

 岩田氏の店づくり、業態づくりのスタイルは、人ありきである。人の個性がまずあり、その個性を表現するためにコンセプトができ、立地を決め、箱づくりへと向かう。人から立ち上げる店だから、人の数だけ新業態が誕生するという未知数の可能性がアデッソにはある。

 これまでに立ち上げてきた多くの既存店では個性を表現するシェフやサービスマンが腕をふるい、地元のお客さまに向き合い、ブランド店とはひと味違った空気感を演出している。

 今、こうした店づくりの考え方をさらに一歩前進させた新しい動きが始まっているところだ。

「個性から立ち上がった店を、そのまま『独立』というカタチで羽ばたかせていこうということなんですね。私たちはもともと店舗数ありきで出店を進めてきたわけではなく、自分たちのやりたいことを表現してきて、その結果50店舗を超えたということなんです。私自身、人生の後半に入ってきて、店や会社や人を長く存続させていく仕組みを作る必要性を考えてきました。店を墓にもっていくことはできませんからね(笑)。そこから私たちならではの独立のスタイルを確立したんです」

 既に焼き鳥やイタリアン、ラーメンといった業態が独立を果たし、新しい経営者たちがいきいきと仕事をしている。

 既存店で経営者としての腕を磨き、店が軌道にのった段階で独立させていく。2020年をメドに直営100店舗に対し、独立店をその半分にしていく壮大な計画だ。

 独立とひとくちに言っても、そこにはさまざまなリスクが潜んでいる。取引先との信頼関係、キャッシュフローの増減、人材育成、街の周辺環境の変化、競合店の台頭...。最近では、リスクをおかしてまで独立をしないほうが得策だとの意見も多い。企業の既存店で安定した条件で仕事をしながら、家庭を守っていこうとする企業人も増えているのは確かだ。

 しかし、アデッソの独立は「リスクの少ない独立」であると、岩田氏は説明をはじめた。

料理やサービス、本来の仕事に集中できる独立。

 「時間を買うことができるのが大きなメリットではないか」と、岩田氏は語る。

「当社から独立するということは、ゼロベースですべてがはじまることではなく、当社の20年のノウハウをそのまま受け継げることでもあるのです。仕入れ価格ひとつをとっても、20年間培ってきたアデッソ価格でスタートを切ることができます。個人店では大きな負担になる発注のネットワークシステムや勤怠管理システムを新規導入することなく利用できます。そうした初期費用やそこにかかる労力的な負担は結構大変なんですよ」

 独立後、オペレーションが軌道にのるまでの間のスタッフでさえも、希望があれば既存店からヘルプ要員を配属してもらえる。

「経営者になったからといって、日々の煩雑な業務におわれて、お客さまに向き合うという一番大切な仕事に手がまわらなくなるなんてことになってはよくありませんよね。20年の歴史をそのまま享受できるということは、仕事に集中できる独立でもあるといえるのではないでしょうか」

 もちろん、独立制度を受けられるのは岩田氏および会社が認めた、実績のあるスタッフだ。

「まず既存店でできるだけ早く、半年くらいのスピード感で店長、料理長になってもらい、経験を積んでもらいます。3年間は正社員として、2年間は店長職などの役職をもちながら数字の上で実績を上げることが求められます。そちらのプロセスをエリアマネージャーもサポートしながら、しっかりと評価していきます。すべてはリスクの少ない、失敗にならない独立をしてもらうために必要なことです」

 会社としてお墨付きをもらった、将来的に強い経営者となりうる人が大きく輝けるチャンスを得ることになる。

 仕事に集中できる独立──。これが大きなメリットであると岩田氏は語る。そしてもうひとつ、新しく経営者になったときに直面することを解決する大きなメリットがあるという。

 それは「孤独ではない独立」ができるという仕組みだ。

岩田 真理さん

孤独にならないために、料理長からのアドバイスも。

「学校では学べない経営の考え方として、とても大きなウエートをしめるのが孤独と戦うという心理的な問題です。独立した途端に、教えてくれる人がいなくなります。料理のスキルも、ワインや酒の知識も、集客へのキャンペーンの企画立案なども、教わることができない。自分で考えることになる。すると、知識やスキルが独立の時点でぴたりと止まってしまうことも多いんですね。これを避けるために、あらゆる悩みを解決できるように、会社との付き合いは持続していきます。いつでも相談できるように開かれた関係性を築いていくことになります。これは孤独と戦う経営者にとって心理的にとても安心できることなのです」

 かつての仕事仲間と会話のなかから小さな悩みが解消されることもあるだろう。

 これまでに独立した人たちが利用しているのが新メニューのアイデアだという。エリアマネージャーから既存店の最新の人気メニューを教わることもできるし、総料理長からの貴重なアドバイスを受けることも可能だ。

「生きた情報をもつ、強いネットワークがあるので、孤独どころか、勤め人だったころよりもいろんなことを聞いてきますよ(笑)」

 個性を活かす店づくりを一歩進めて、リスクの少ない独立制度をカタチにした岩田氏。自らもイタリアンのシェフとして苦労を重ねながら経営者になった経緯があるため、料理人たちの悩みを理解し、それらに答えることができるのだろう。

 故郷に帰って、独立したいというスタッフもいる。その場合は、会社として地域や物件を見極め、きちんと精査したうえで独立すべきかを判断する。

 一人ひとりに合った独立を支援してくれるのはありがたい。

 数年前に入社したひとりのスタッフがいる。彼は日本料理の腕前がすばらしく、とても魅力的な個性をもっていると評価している。岩田氏は、彼がもっとも輝く業態として「完全予約制の和の店」をつくる計画である。数年後、その料理人も新しい経営者として独立していくはずだ。

「独立すると、人を育てることがどんなに大変なことか、それが経営者になって身に染みて分かるんですね。あのときの俺の苦労が分かったかと言いながら、独立していった仲間と酒を酌み交わしたいんです。それが今の私の夢です」

shop.jpg【取材店舗】アウトバックステーキハウス 池袋店

て乃じ 大宮東口店
─ 店舗情報 ─

ひいき屋 大宮西口店

埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-159-2

電話:048ー643ー8385

薄皮餃子と中華バル KOBUTA 大宮東口店

埼玉県さいたま市大宮区宮町1-23 川越屋BLD.1F

電話:048-642-7230

ひいき屋 Echika池袋店

東京都豊島区西池袋3-28-14 Echika池袋 B1F

電話:03-3981-3808

て乃じ 大宮東口店

埼玉県さいたま市大宮区宮町1-44 瀧澤ビル2F

電話:048-642-0791

ひいき屋 大泉学園店

東京都練馬区東大泉1-28-1 グランエミオ大泉学園2F

電話:03-3924-0061

汁るべ家 京王府中SC店

東京都府中市府中町1-3-6 京王府中SC東モール

電話:042-352-6506

現在、55店舗展開中

HP:http://www.i-adesso.co.jp

文:高木正人 写真:ボクダ 茂

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