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最終更新日 2019年03月22日

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有限会社 KAIZAN

代表取締役 青木 誠幸

生命を、生かす。

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高橋 誠太郎 - Seitaro Takahashi -

1969年、神奈川県相模原市生まれ。高校時代にアルバイトで入った地元の和食店に正社員として入社。その後、寿司割烹など3店舗で修行。24才にして居酒屋の店長に就任し、マネジメントを学ぶ。27才で独立し、家族経営で「KAIZAN」を創業。2007年に会社組織に変更。

2010年11月掲載

社員のモチベーションを下支えするリーダーとして

 かつてはオーナーシェフとして厨房に立っていた青木氏は、今では経営者として直営3店舗を展開している。オーナーシェフ時代には家族経営のスタイルだったが、起業第1号店の「暖~DAN~」から店長・料理長を社員に任せ、自分は物件探しや内装業者との打ち合わせ、食材の仕入先確保、数字管理などの後方支援に徹し、現場の社員たちを支えてきた。起業時は、ミーティングになると社員を前に情熱的に語っていたが、今では自分はほとんど喋らず、社員たちの議論に静かに耳を傾ける。

 家業から企業へと経営スタイルを変化させてきた青木氏は、カリスマ性を発揮して、グイグイと組織を引っ張るタイプの経営者というよりは、一歩引いた場所から組織を見つめ、社員のモチベーションを下支えするリーダーといえるだろう。

 ワンマン経営ではない。むしろ、社員たちと同じ立場になり、肩を並べて話をする。実際、現場では社員たちがノビノビと仕事をしている。人から言われたことをするのではなく、自分で考えて動く、クリエイティブなチームであることが窺える。

「自分ひとりの力では限界があるんですね。飲食の仕事は、チーム力・組織力によって開花していくんだなぁと、オーナーシェフ時代に思い知らされました。そうしたことから、人の想いをカタチにしていく組織、人を活かす組織をつくって、共に成長できたら素晴らしいんじゃないかと思ったのです。決して規模の大きな企業をつくろうとは思っていません。人が育つ組織でありたいのです」

 ここ数年、町田エリアにチェーン店にはない、人のパワーが店の空気感をつくるような個性的な居酒屋が増えてきたことにも大きな刺激を受けた。

「町田のお客様に愛される居酒屋をつくるためには、職人技も必要ですが、若い人のパワーやアイデアも大切です。私の仕事は、店に携わるすべての人が輝ける環境をつくることだと思っています」

働きやすい空間を、社長自らが図面で描いてカタチに

 店舗設計では青木氏自ら図面を引き、スタッフが仕事をしやすい動線を描く。既存店はすべてオープンキッチン。カウンター越しに近い距離感でお客様とコミュニケーションをとることができる。まさに人が活きる空間だ。

 「暖~DAN~」は長いカウンターの内側がとても広い仕事スペースになっている。焼き場と刺身場で働く人の肩や背中が触れることなく、また食材や器を持ち運ぶ人と接触することもないほどの広さが確保されているのだ。

「仕事スペースを犠牲にして、客席数を増やすという考えもあるとは思います。でも、狭い場所で背中がぶつかってしまうといった日常の小さなストレスって、結果的にいい仕事に結びつかないと思っています。オペレーションにも悪影響を及ぼし、最終的にはお客様にも伝わってしまいます」

 カウンター横の生簀では、三崎漁港から届けられた新鮮な活イカがいきいきと泳いでいる。

 業態ごとに、競争力のある看板メニューを設定しており、「九州家」では博多もつ鍋や熊本千興ファーム直送の馬刺、「ヴェンベヌート」では魚介の旨味がぎっしり詰まったイタリア鍋「ズッパ・ディ・ペシェ」、そして「暖~DAN~」の場合は、活きたままのイカを豪快にお造りにする「活イカ」が名物料理となっている。いずれも、価値感の高い大人向けの商品だ。

「イカもストレスに弱いんです(笑)。生息していた海水ごと運搬してこないと弱ってしまいます。この水槽の壁面がカーブを描いているのも、イカが泳ぐ習性に合わせて設計されているんですよ」

 海の魚介と山の食材を名物料理に仕立てて提供する。つまり「海=KAI」と「山=ZEN」を合成して「KAIZAN」という社名となったのだ。

「町田の人たちに、どの店も美味しくて、いいお店をやっている企業だね、と言われるようになりたいですね! そして、一歩ずつ力をつけて、町田以外へも出店していくという目標ももっています。〈暖~DAN~〉、〈九州家〉、〈ヴェンベヌート〉をそれぞれブランドとして成長・定着させていきたいですね」

青木 誠幸さん

押し付けないで、任せる。
だから人はクリエイティブになれる

 人の想いをカタチにした業態、人が活きる組織を目指す青木氏にとって、やはり「人」が最大のキーワードとなっている。

「何かを人に押しつけるといった仕事の進め方はしたくないんですね。上司から押しつけられた仕事は、やらされている仕事であり、モチベーションも低くうまくいかないと思うからです。それよりも、その人を信頼して任せることにしています」

 面接のとき、日常での会話、ミーティングでも常にその人の目標やチャレンジしてみたい仕事の内容を聞く。

「話を聞くことからはじまります。魚をさばけるようになりたい人もいれば、お酒やワインを極めたい人もいます。サービスのプロフェッショナルを目指している人だっているし、独立へ向けてコスト管理を学びたいと思っている人も多い。で、私はできるだけその人の方向性に沿うように〈じゃあ、任せるから頼むよ〉と責任を与えます。あるいは〈そのスキルをぜひとも貸してほしい〉とお願いします」

 人に任せることでうまくいくこともあれば、失敗することもあるだろう。しかし、失敗も含めて組織の成長に繋がるのだと、青木氏は考えている。

「前向きにチャレンジした失敗はオーケーですよね。次に繋がるから。何もしないことの方が人にも組織にも、よくないと思います。小さなチャレンジを積み重ね、ときには失敗もする。失敗を恐れずに、小さなチャレンジを続けたいですね。失敗だって積み重ねていくことで、人も組織も成長していく原動力になってくれるのではないでしょうか」

 2007年創業、つまり会社組織になってまだ3年ほどだが、地道ともいえるスピードで直営3店舗を展開。さらに、この3年間で早くも独立者を1名送り出している。何年で何店舗を出店するといった、成長のスピードばかりを優先するのではなく、着実に人が育っていく環境づくりをブレずに貫いている。

shop.jpg【取材店舗】暖~DAN~

有限会社 KAIZAN
─ 店舗情報 ─

■直営店 活いか・地魚・炭火焼 「暖~DAN~」

住 所:東京都町田市原町田6-29-4 寺田ビルディング1F

電 話:042-722-0817

営 業:17:00~24:00(L.O.23:00)

休 日:不定休

交 通:各線町田駅徒歩3分

博多もつ鍋 「九州家」

住 所:東京都町田市中町1-16-14 太陽ビル3F

電 話:042-732-3050

営 業:17:00~24:00(L.O.23:30)

休 日:不定休

交 通:各線町田駅徒歩3分

イタリアンバール 「ヴェンベヌート」

住 所:東京都町田市中町1-16-14 太陽ビルB1F

電 話:042-851-7606

営 業:ランチ11:30~15:00(L.O.14:00)
ディナー17:30~23:00(L.O.22:00)

休 日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)

交 通:各線町田駅徒歩3分

■独立FC店 寿司・割烹・ふぐ 「井の上」

住 所:東京都町田市中町1-16-14 太陽ビル2F

電 話:042-739-5455

営 業:ランチ11:30~14:00
ディナー17:00~23:00(L.O.22:00)

休 日:年中無休

交 通:各線町田駅徒歩3分

文:高木 正人 写真:ボクダ茂

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