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最終更新日 2019年09月12日
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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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福わうち

店主 三宮 昌幸

商売人であり、職人であるからこそ、毎日が葛藤で、毎日が楽しい

三宮 昌幸(Masayuki Sannomiya)

1967年、大分県生まれ。高校中退後16才で板前の修業をはじめ、17才で調理師学校に入学。卒業後、数々の和食店で経験を積み、28才で人気和食店「たらふくまんま」の東京店の店長として上京。34才で独立、現在、白金で「福わうち」と「鬼わそと」を営む。


2019年9月掲載

料理が好きで、34才にして独立、修業時代のことと、今の話......

 高級住宅地と呼ばれる白金高輪で、毎日賑わいを見せる和食屋『福わうち』と『鬼わそと』は著名人が数多く訪れることでも有名な人気店。この両店舗の名物店主として知られる三宮氏はいつも笑顔をたやさず、時には冗談を繰り広げながら厨房に立っている。そんな三宮氏が飲食の世界に入ったきっかけは、料理が好きな両親の背中を小さい頃からずっと見ていたからだと話ははじまる。

「公務員の家系だったので、料理人になると言ったら最初は猛反対されました。父親はとくに厳しくて、きちんと主旨が成り立っていないとすべての行動を許さない人だったので...。でもこちらも本気だったので、最終的には調理師学校に行かせてもらうことができたんですけどね」

 こうして17才で調理師学校に通いながら、和食屋の調理場で修業をしていた三宮氏だが、当時の修業はとにかく厳しかった。しかし、その厳しさから学ぶことも多かった......と話は続く。

「たしかに昔は厳しかった。おやっさんが言うことがすべてだったし、休み時間なんてほぼなかった。そして給料もめちゃくちゃ安い! 自分のTシャツを洗うこともできないからどんどん黄ばんでしまって、仲居のおばちゃんに「それは最初から黄色いTシャツなのか?」と聞かれる始末(笑)。だって、洗濯をするヒマもお金もありませんでしたから。それでも、仕事を教わって、レシピも学んで、だんだんと自分で仕事ができるようになってくると感謝の気持ちが湧いてくる。その気持ちが湧いてくるまでは続けないと修業をする意味はないんです。できないから怒られる、怒られて嫌になる、なにもできないまま辞める......この繰り返しでは自分の身には何も残りませんからね」

 修業は自分への投資。そう考える三宮氏は、福岡でいくつかの料理店で経験を積んだのち、名店「たらふくまんま」の東京店の店長として上京。34才で独立を果たす。

「16才から33才までがむしゃらに料理の世界で勉強をしました。だからこそ、今があるんだと思います」

商売人として大事にする考えと

職人として大切にしている思い

 ちなみに三宮氏が独立について考え出したのは、20才の頃だった。

「漠然とですが、いつか自分のお店を持ちたいと思ったのは20才過ぎだったかな。そのとき働いていたのが、博多の寿司屋だったんですが、そこの大将の商売のやり方がすごくよかった。ひとことでいうとあこがれていたんですよね。大将を中心としてお店がうまくまわっている感じに......。でも今は、独立したいなんて夢を持つ若者はすごく少ないですよね。独立したこともないくせに大変そうだから......と言っている。やったこともないのになぜ簡単に諦められるのか、と僕は思ってしまいますね。残念な気持ちになります」

 もちろん、三宮氏も独立後、すべてが順調だったわけではない。独立してからの毎日は葛藤の連続で、その葛藤は今でも続いている。

「最初の3年から5年目ぐらいまでは、従業員がすぐに辞めてしまって、本当に落ち着かなかった。新しいお店に人が定着するのには時間がかかるんですよね。ただでさえみんながみんな落ち着いていないのに、当時の僕には、それをまとめる能力もなかった。人が定着するようになってからは、お金のことを考える時間が増えましたね」

 それは、厨房に立つ経営者だからこそ、考えずにはいられない問題なのだ......と三宮氏は続ける。

「単価、原価、売り上げ......そのすべてについて日々考えています。商売人と料理人の境目がすごく難しいんです。ここでは料理人として貫きたいけど、商売人としてはこうしなくてはいけない......それの行ったり来たりで、まるで二重人格です(笑)」

 では、商売人として、そして料理人として大事にすることは何なのか......それについて聞いてみると。

「商売人として重きをおくことは、いかに無駄を省くか。売り上げは変えずして、コストは下げたい。そのためには無駄をなくしたい。無駄がなくなれば、コストは自然と下がるものなんです。うちは小さい店なので、それを考えていかないと生きてはいけません。そして、料理人として大事にすることは、料理と材料の質。これを落とすことだけは絶対にしません。商売人と料理人の両立は難しいけれど、いい材料を選択できるということに関しては、両方やっているからこその利点かもしれませんね。材料にストレスを感じたくはありませんから」

 現在『福わうち』はコースメニューだけで、アラカルトは出していない。三宮氏なりのいい材料を使って無駄を省く......という考えが導き出した答えがここだったという。

三宮氏が考える店主としての心得

三宮氏が考える店主としての心得

01 大変なことは自分への投資。その投資から逃げない

02 昔ながらの働き方も、きちんと重んじる

03 ONとOFFのスイッチをしっかり切り替える

今後、飲食業界で生き続けながら目指していきたいこととは......

 三宮氏には、今の飲食業界において懸念していることがある。

「先にも話しましたが、独立したいと思う若者が少なくなっているし、厳しいとすぐ諦める若者も多い。このままいくと10年後に本格的な飲食のお店は減ってしまいます。料理人じゃなくても料理を出せる、つまりレンジでチンして出す......そのようなお店ばかりになってしまう。それを阻止するためにも、きちんと修業できる人間を育てないといけないと思いますね。極端な話、若いうちに出来ることは自分への投資だけ! 仕事を覚えて上の人間をぎゃふんと言わせてやる......ぐらいの強い気持ちは持って欲しいですね」

 そして最後に、今後、三宮氏が目指すべきことについてもう少し深く聞いてみると......。

「和食で他にはない、こんなお店がある......というモデル店舗になりたいです。こんなスタイルの和食屋があるんだ! と世に知らしめたい。そこから飲食業界全体の改革をしたいですね。今いる大御所の方たちには改革をする時間もエネルギーもないと思うので、僕の世代がそれをやらないといけない。そう思っています。僕自身、72才まで働いて、そのあとの3年は嫁さんと旅行をして、75才で命を全うする計画です(笑)」

福わうち

福わうち

住 所:東京都港区白金1-28-2 サーラ白金1F

電 話:03-5739-0264

時 間:【月~金】17:30~翌2:00(L.O)
【土・祝】17:30~24:00(L.O)

定休日:日曜日

交 通:各線「白金高輪駅」より徒歩2分

文:安藤 陽子 写真:ボクダ 茂

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