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最終更新日 2019年04月25日

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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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和酒旬菜 縷々

店主 工藤 智弘

大人がゆったりとくつろげる空間を保ち続けたい。

工藤 智弘(Tomohiro Kudo)

1982年、大分県生まれ。地元の調理師専門学校を卒業後、京都の旅館に就職する。3年間、和食の修業を積んだ後、上京。築地青果仲卸業、日本酒専門店など、多種多様な経験を経て、独立を果たす。2017年3月、赤坂に「和酒旬菜 縷々」をオープン。

2019年3月掲載

店名の通り、細々した部分にまでこだわりが行き渡る赤坂の人気店

赤坂の裏路地、煉瓦造りの小路を辿れば「和酒旬菜縷々」に行き着く。駅近にありながら、なにやら隠れ家めいた雰囲気。「自分が入れなくなるといやだからと、誰にも店を教えないという方も多いんですよね」と、店主の工藤氏は苦笑する。

「褒めていただくことも多いですし、お客様の反応はとてもいいんですけれど、それに売上が比例して伸びてこないのはもどかしくもあります(笑)。それでも、『日本酒を飲むならここだよね』なんて言われると、やっぱりうれしいですね」

旬の野菜を活かした料理と日本酒が最大の強み。日本酒は常時100種類以上をラインナップ、希少な銘柄も多数取り揃える。和食をベースにした料理の大半が、他では味わえないオリジナルメニュー。工藤氏の遊び心が垣間見える。

「新しいメニューをつくるときは、よそにないものを意識します。たとえば今、一番の人気は"クリームチーズといぶりがっこと酒盗と塩コブを和えたもの"。いぶりがっことクリームチーズはどこの店にもあるし、クリームチーズと酒盗の組み合わせもよく見かける。じゃあ、それらを全部混ぜてみるとどうだろうと考えたのです。単純な発想ですが、評判が良くて、1人で2人前注文される方もいらっしゃいます」

中には、めったに市場に出回らない野菜を用いたメニューも。"紅蓮根のアーリオオーリオ"は、なんと日本でただ1人の生産者しか作っていないのだとか。

店名の「縷々」が意味する通り、細々とした部分にまでこだわりが行き渡る──そんなところが、赤坂の街に集う大人たちを引きつけてやまない、この店の魅力にちがいない。そのこだわりの根底には、これまで工藤氏が培ってきた豊富な経験と確かなスキルがあった。

野菜、日本酒の知識を身につけ

店舗運営のスキルを体得して独立

 「学校の授業でも一番楽しかったのは調理実習。何となく楽しそうだから」と、工藤氏は地元の調理師学校に進学。卒業後、京都の旅館に就職し、飲食の世界の第一歩を踏み出す。

「和食といえば京都のイメージがありました。何人かいた同期の誰よりも早く出勤して、魚をさばかせてもらったりしていました。でも、そこで身につけたのは技術的なこと以上に忍耐力だったのかもしれません」

3年後、上京して最初の職場に選んだのはなんとドイツ料理。当時より将来の独立を思い描き、サービスのスキルを磨きたいと考えたからだ。

「結局は調理の担当になって、接客を経験できなかったんですよ。ただ、そのときに得た西洋料理の知識は今も生きています。和洋の固定概念にとらわれないメニューの構成からも、おわかりいただけるでしょう」

次のステップは築地。店を経営する立場になれば、仕入れルートの確保は不可欠。流通を学ぼうという目的を持って、青果の仲卸業を選んだ。

「どういうルートで動き、どういう金額で取引されているのかを知っておかなければと思いました。料理をやってきたのだから、多少はわかっているつもりでしたが、こんなに野菜のことを知らなかったんだと痛感させられました。今でこそ和食でも西洋野菜や中国野菜を扱いますが、その頃はほとんど使ったことがなかったのです。聞いたこともない野菜の名前が飛び交うという状態でした。朝の出勤もこたえましたね。午後3時に仕事が終わるのですが、なかなか寝つけずに困りました」

独立への最後の仕上げのステージは日本酒専門店。日本酒について多くの学びを得たのはもちろん、店全体をマネジメントする役割を担った。 「店長を任されるようになって、その店の売上を上げることにも成功しました。26、7才で独立したいと考えていたのに少しずつ遅れてしまっていたのが、もう大丈夫だろうと自信をつけることができました」

2017年3月、赤坂の地に「和酒旬菜 縷々」を構える。野菜、日本酒の幅広い知識と流通ルートをつかみ、店舗を運営するスキルを体得した上で、満を持してのスタートだった。

「宣伝を全くしていなかったですし、夜だけの営業で入りづらさもあったのか、しばらくの間は集客に苦労しました。最初のうちは日本酒専門店のときのお客様が中心で、新規の方は全然来られず、これはヤバいなと感じましたよ。安定してきたのは1年くらい経ってから。少しずつ、緩やかに客足が伸びてきました。今のお客様の8割はリピーター。野菜と日本酒の魅力を認めていただいているのだと感じています」

戸羽氏が考えるオーナーシェフとしての心得

工藤氏が考える店主としての心得

01 固定概念を持たない

02 常に誠実に対応する

03 お客様を飽きさせない

好奇心を持ち続けることが大切 意欲が旺盛な人に情報は集まる

オープン3年目に突入。工藤氏はやるべきことを一歩一歩着実に進めてきた。一方で、「実は何でもよかったのでは」とも語る。

「野菜じゃなくて魚でもよかったし、日本酒じゃなくて焼酎だったかもしれない。おもしろそうだなと思ったことには、ついついハマっている。そういう性格なんです。なので、何に対しても好奇心を持ち続けることが大事。そんな人には情報が自然に集まってくる。教える側も、知りたい、学びたいという意気込みのある人にこそ教えたいですよね」

取材当日も、アルバイトを始めたばかりの専門学校生が魚をさばいていた。「成長意欲が旺盛だから」とのこと。やる気のあるスタッフには、どんどん仕事を任せる方針だ。

将来的に体制が整えば、日本酒専門店の新規出店も視野に入れている。 「日本酒専門店は多数あるけれど、ただ有名どころを揃えればいいという店が多い。日本酒の良さをちゃんと伝えられる店をつくり、日本酒をもっと盛り上げたいと考えています」

 そして、今ここにある空間を維持すること。「縷々」には細く長く途切れることなく続くという意味もあり、そんな想いも込められている。

「これまで、良いお客様に恵まれてきました。常連の方でも、大きな顔をして無理な注文をしてきたり、騒いだりする人はいません。だから、女性客1人でも安心して楽しめるし、ゆったりとくつろげる。今のスタイルを変えず、この空間を保ち続けたいですね」

NIDO

和酒旬菜 縷々

住 所:東京都港区赤坂6-13-6 赤坂キャステール2F

電 話:03-6277-8846

定休日:日・祝日

時 間:月~金11:30~14:30(L.O.14:00)
月~土17:00~23:30(L.O.23:00)

交 通:千代田線「赤坂駅」より徒歩2分

文:西田 知子 写真:小野 順平

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