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最終更新日 2019年06月13日

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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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鳥さわ

店主 中澤 章

もっと上を目指すのなら 人の1.5倍、努力しよう

中澤 章(Akira Nakazawa)

1980年、東京都生まれ。25才のとき、とび職人から飲食業界へ転身。お好み焼き店を経て、焼き鳥店に勤務。その後、鶏肉卸会社に転職し、鶏肉への知識を深める。2011年9月、「鳥さわ」をオープン。今年6月、「鳥さわ22」を西麻布に出店する。

2018年12月掲載

亀戸の実力店が満を持して西麻布に2号店をオープン

 扉の脇に描かれた「22」が目印。看板も見当たらず、瀟洒な街並みにしっくりと溶けこんだ外観に思わず通り過ぎてしまいそうになる。ここが今、注目の「鳥さわ」2号店だ。今年6月にオープン。ビブグルマン連続掲載の亀戸の実力店が満を持して西麻布に進出と、話題を呼んだ。お客様にゆったりとくつろげる空間を提供するために、紹介制を採用。たった8席を巡って、感度の高い人々が続々と集まってきている。

 初心に返りたかった─そう店主の中澤氏はつぶやいた。

「昨年、亀戸のほうはテーブル席を増やしてリニューアルしました。ある程度の規模の店になると、回していくことも考えなければならなくなる。それを任せられるスタッフが育ったのもありますが、自分としては、もう一度小さい店でやってみたかった。また一からの気持ちで取り組んでいます。西麻布ならお客様にアクセスのいい方が多かったので、この場所を選んだのですが、タレントや著名な方もよくいらしていただいています。一流の人と会話をすると、視野が広がりますね。自分ももっと向上したい、上を目指したいという意欲が湧いてきました」

 店内は、黒を基調としたシックでコンテンポラリーな雰囲気。石造りのカウンターが、重厚感を醸し出す。

「最近の焼き鳥店では、寿司屋風の白木のカウンターが主流ですよね。だから、敢えてこうしました。焼き鳥ブームの流れから、わざとハズしたいといつも思っているんです。内装を考えるのにも有名な建築を見たり、インテリアの勉強もしました。何にでも、ハマリやすいんですよ(笑)」

 他と同じことはしたくない、そのために自力で研鑽を積む─そんな店づくりの過程は中澤氏のこれまでの道のりを物語っているかのようだ。

見切り発車でのスタート

お客様が入らなくてよかった

 焼き鳥といえば、この道一筋の職人のイメージ。高評価を集める店の店主ともなれば、数々の名店で修業を積んだ実績が期待されるものなのだろう。そんな想像を裏切るかのように、中澤氏は王道からかけ離れた道を歩んできた。とび職から飲食業へ転身したのは、25才の頃だった。

「最初にお好み焼きを選んだのは粉ものは儲かると聞いていたし、包丁も使えないので、勝手に焼いてくれて楽だと思ったから。でも、しばらくするともの足りなくなり、やっぱり一番好きな焼き鳥だと考えました」

 その後、焼き鳥店に転職。独立を志願して、1日も早く実現したいと躍起になる毎日が続いた。

「周りから『何を焦っているんだ』と言われましたが、とにかく早く独立したかったんです。それなのに、焼かせてもらえない。下働きでカウンターにも立てないので、焼いていると< p>ころも見られません。お客様が帰られて片付けるときだけがチャンスです。『早くしろよ』と叱られながら、食い入るように見ていました」

 多忙な合間を縫って、他の有名店に食べにいっては気づいたことを書き留めたり、自宅のコンロで焼き鳥を焼く練習を続ける。そんな日々を重ねるうち、中澤氏には鶏肉についてもっと知りたいという欲求がどんどん高まっていった。そこで、鶏肉の卸会社への転職を決意する。

「鶏の解体の仕方や新鮮な肉の見極め方が知りたかったのです。ここでの経験がなければ、独立はしても成功しなかったはず。たとえば肉を繊維にそって切るのか、逆に切るのか、包丁の使い方ひとつで味が変わります。自分でも勉強を続け、鶏肉の知識は誰よりも身につけました。ただ、みんなに敬遠される仕事なので給料は高いし、労働時間も短い。このままでもいいかという気になり、ズルズルと3年経ってしまいました」

 結果的に独立を果たして、亀戸に店を構えたのは目標としていた30才より数ヶ月後。それでも、かなり見切り発車でのスタートだった。

「なにしろ、店で焼き鳥を焼くのは初めて。お客様が入るわけがありません。2、3日それが続くと、精神的に追い詰められます。『今日も誰も来ないよ』と妻に泣き言をこぼすと、前向きな彼女には『今のうちに練習しておけば』と言われる。ひたすら練習を繰り返し、たまに来ていただけた方の名刺を管理して苦手なものを覚えたり、またいらしてもらえるよう努力しました。そうして少しずつ客足が伸び、安定したのは3年目。『初めからお客様が入っていたら、きっとダメになっていたよね』と2人で話しています。大変なときに支えてくれた妻には、今も頭が上がりません」

 

中澤氏が考える店主としての心得

中澤氏が考える店主としての心得

01 謙虚な気持ちを忘れない

02 一流の人とつきあって学びを得る

03 日々の積み重ねを大切にする

焼き鳥でここまで上がれる 目標とされる存在になりたい

 来年もまた、中澤氏は3号店の出店を予定している。コンセプトなどを発表できる段階ではないが、「今度も逆を行こうと思っている」とのこと。どんな新しい発想の店を世に送り出すのか、オープンが待たれる。一方で、店舗展開を進められるのは、信頼できる優秀な人材が育ってきた証ともいえる。

「昔ながらの親方と弟子のような上下関係はなくしています。もちろん言うべきことは言いますし、ときには厳しく教えることもありますが、みんなで食べに行ったり、旅行に行ったり、仲がいいですよ。指導するときは、それぞれの良さを引き出すように心がけています。たとえば、この仕事はお客様に覚えてもらうことが次につながるので、お客様の前でわざといじってみたりね(笑)。亀戸の店長にも名刺をいっぱい作って、お客様に渡して名前を覚えてもらうように伝えています」

 2号店の立ち上げに注力し、中澤氏がなかなか足を運べない現在も、亀戸の好調な売上げは変わらず。スタッフの成長は頼もしい限りで、次なる構想に腰を据えて取り組めることだろう。

「スタッフには、焼き鳥でここまで上がれるんだということを教えたい。自身の社会的地位をさらに高め、目標にしてもらえるようになりたいですね。ただし、上を目指すのなら他の人の1・5倍努力しなければ。1日1日を大切に、プラス何時間かで差が出る、結果が大きく違ってくることをわかってもらいたいですね」

鳥さわ22

鳥さわ22

住 所:東京都港区西麻布4-18-17

電 話:03-3499-1808

定休日:土・日・祝

時 間:17:30~翌1:30

交 通:地下鉄日比谷線「広尾駅」徒歩7分

文:西田 知子 写真:ボクダ 茂

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