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最終更新日 2018年11月15日

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独立希望者必見!個人店オーナーからの熱いメッセージ

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ジョンティ/(株)ラ・スール オウミヤ

代表取締役 富田 裕之

ありがとう、おいしかった。そんな言葉で疲れが吹き飛ぶのが飲食の醍醐味。

いつも笑顔でお店に立って 人の輪をつなげていきたい

富田 裕之(Hiroyuki Tomita)

1975年、千葉県市川市出身。ラ・スール オウミヤ代表取締役。高校卒業後、パティシエを経験したのちレストランのサービスマンに転身。フランス・アルザス地方に感銘を受け、2009年5月、浅草橋にアルザス料理とワインが自慢の「ジョンティ」を開業。

2018年9月掲載

浅草橋の小さなアルザス 9年続く、地域に愛される店

 「ジョンティ」は、浅草橋駅から徒歩3分ほどの場所に佇む、小さなブラッスリー。下町情緒が漂う周辺の雰囲気からは一転、扉を開ければそこには、フランス・アルザス地方にあるような小さなレストランを彷彿とさせる空間が広がる。ここは、「シュークルート」や「タルトフランベ」をはじめとする、本格的なアルザスの郷土料理と、同じくアルザス産のワインが味わえる店だ。オーナーの富田裕之氏は、現在43才。「店を出すなら、私の人生の転機となったアルザス地方をテーマにしたかった」と、2009年5月に同店をオープン。以来、9年にわたってフロアに立ち続けている。

 富田氏の実家は、かつて東京・白山で江戸時代から和菓子店を営んでいたという。第二次世界大戦で廃業せざるを得なかったが、それまでおよそ300年もの間、続いていたという老舗だ。幼少のころからその話を聞いて育った富田氏。自然と、飲食の道へと進み、高校を卒業後はパティシエとして就職した。

 2年ほど勤めた後、サービスの仕事に興味を持ち、サービスマンへと転身。天王洲にあるホテルのレストランで配膳の仕事を得たが、そこで出合ったワインが、富田氏に衝撃を与えたという。「当時は20才を過ぎたばかりの若造で、それまで私が知っているワインと言えば、スーパーで売っているような安いもの。そんななか、店で提供している貴重なボルドー産のワインを飲ませてもらったところ、それまでまったく知らなかった味わいや香りに、衝撃を受けました」と、富田氏はワインに開眼したきっかけを話す。そこから、ワインの世界に没頭し、ソムリエの資格も取得。その後は、ワインと和食のペアリングの店をはじめ、さまざまな店にて、接客とワインについて研鑽を積んでいった。

サービスマンたるもの

料理を知らなければならない

 サービスマンとして日々働く中で富田氏は、接客のみならず、料理についても学ぶことも欠かさなかった。

 「仕事終わりや休日に、暇さえあれば厨房へ入れてもらって、料理人の作業を手伝いながら、料理がどのように作られているのかを学びました。サービスマンは、厨房で作られた料理を、ただ客席に運ぶだけではいけない。厨房のなかでは、料理人は冬の寒い日も冷たい水で野菜を洗い、夏の暑い時期も汗をかきながらストーブの前で肉を焼く。そんな苦労のうえに料理とは成り立っているんです。そういった料理人の想いも、お客さまに伝えられるようなサービスマンでありたい」と話す。初めてサービスマンとして勤務したレストランで富田氏の上司となった人が、料理人出身だったことも大きく影響しているという。料理の尊さ、一皿に込められた想い、そんなものまでをお客さまに届けるサービスマンでありたい、それが富田氏の信条だ。

 仕事と仕事の合間に、幾度となくフランスにも赴いた。20才で衝撃を受けたワインの味。その源流をたどるべく、ボルドー、ブルゴーニュなどワインの生産が盛んな地域を中心に、フランス各地を回った。その中で、富田氏がひと際心を奪われた土地こそが、アルザスだ。

 「アルザスの雰囲気は、私が知っていたフランスとはまるで違ったんですよね。澄んだ空気に美しい街並み、素朴な料理......」アルザスの小さなレストランで、常連の老夫婦がボトルワインを開けて仲良く食事をする光景を見て、自らもそんな店をやりたいと決心した。富田氏が27才のころ。アルザスの滞在は、富田氏の方向性を決定づけた経験だった。

 そしてそれから3年後、機は熟し、富田氏はいよいよ開業に向けて舵を切った。出身地である千葉県市川市を中心に、さまざまなエリアを見て回った末に選んだのが浅草橋だ。「街の雰囲気、人の流れ、道の開け方、そういったところが気に入ったんですよね」こうして2009年5月11日、「ジョンティ」は産声を上げた。

 「"アルザス料理専門店"とは謳っていますが、それは、とくに経営戦略として打ち出していることではないんです」と富田氏。「自分の人生の大きな転機となったアルザスを店のテーマにしただけのことで。アルザスを強く打ち出して、他店との差別化を図ろうとか、狙っているわけではないんです」と気負いない。ドイツとの国境に面した北部に位置するアルザス地方は、ドイツの影響を受けた、素朴な田舎料理が魅力だ。富田氏が現地で食べた味を浅草橋で再現しようと、メニュー開発は富田氏が行った。サービスマン時代、料理についても熱心に学び身に付いた調理技術は、ここでも役立った。

富田氏が考える経営三箇条

富田氏が考える経営三箇条

01 サービスマンでも、料理への勉強を怠らない

02 店を支えるスタッフに感謝し、尊重する

03 経営者として時には心を鬼にすることも必要

スタッフと苦楽をともにし気づけば10年目

 「ジョンティ」は、地元住民を中心に集客し、気づけば10年目に突入。富田氏はその歳月をこう振り返る。「常連の中には高齢のお客さまも多く、10年のうちに亡くなられたお客さまもいました。店は"まだ"10年という感覚でしたが、人にとっての10年はとても重い。毎日、心配事は絶えないし、正直、店をやるのは想像以上に大変なこと。でも、やってよかったと思いますよ」

 9年続けられた秘訣は、スタッフに支えられてきたからだと富田氏は言う。現在は4名の社員とともに日々奮闘中。ときにはぶつかり合うこともあるが彼らと共に歩んできた。

「1人ではなにもできません。人が集まれば苦しいこともあるけど、楽しいこともある。今いるメンバーは方向性が同じで、多くを説明せずともわかってくれるのがありがたい。私も彼らの頑張りにこたえなければならないですね。ときには経営者として、心を鬼にして厳しいことも言いますが、スタッフの意思を尊重することは大切にしています」

 最後に、フロアに立つ醍醐味を尋ねた。

「飲食業はしんどいことも多いですが、お客さまの『ありがとう』『おいしかった』という言葉で疲れが吹っ飛ぶ。サービスとは、いかにお客さまを楽しませるかを考える仕事。そこにやりがいを見出せる人が向いていると思いますし、そんな人と一緒に働きたいですね」

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ブラッスリー ジョンティ

住 所:東京都台東区浅草橋2-5-3

電 話:03-5829-9971

時 間:【平日】11:30~14:45(L.O.14:00)/18:00~23:00(L.O.21:30)
【土日祝】12:00~15:45(L.O.15:00)18:00~22:30(L.O.21:00)

定休日:水曜日・第3火曜日

交 通:地下鉄浅草線「浅草橋駅」A4出口徒歩3分
JR総武本線「浅草橋駅」西口徒歩4分

文:大関 愛美 写真:小野 順平

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