グルメキャリーで転職・就職に成功した飲食人インタビュー
ビストロ・ヴァン・ダンジュ
鵜澤 翔太さん
初めてコックコートを着たとき、テンションが上がりました。
鵜澤 翔太さん
22才・入社4ヶ月
現在/ホールスタッフ(見習)
1992年、千葉市生まれ。小中高と野球部。大学では理学療法士を専攻、医療機関への就職を目指していたが、食べ歩きが好きなことと、学生時代の一人暮らしで料理をつくることが楽しくなり、飲食の仕事に興味をもち、就職先を決めた。
お店(会社)を選んだポイント
もともと和食よりも洋食が好きでした。とくにフレンチの繊細さにあこがれていました。今回、就職活動の一環として、面接の数日前に、実際に料理を食べにきたんですね。一人でしたけど(笑)。そのときの印象として、空間も素敵だし、シェフの人柄もよく、料理がすごくおいしかったので、絶対ここに就職したいと感じました。
2014年9月掲載
大学の新卒で、飲食の世界へ入るというのは勇気がいりましたか?
食べ歩きとか大好きでしたし、一人暮らしで料理もしていて、だんだん興味が沸いてきて。僕のなかでは、一大決心というより、自然と就職の方向性が決まってきた感じなんです。
初日はどうでしたか?
パリッとのりの効いたコックコートをわたされて。それを着たとき、なんだかドキマギして、テンションが上がりました。あの瞬間は、生涯忘れないと思います。
でも、予約の電話の対応とか、タルト生地をつくる感じとか、未経験で入社4ヶ月には見えないですね(笑)。
そんなこと、全然ないです。シェフやマネジャーに必死についていくだけです。ワインのこと、料理のこと、お客さまのこと、覚えることがいっぱいです。ただ、レストランはお客さまに愉しんでいただく場なので、そこだけは忘れないようにしています。僕がひとりで緊張していたら、空気感が変わってしまうでしょう?
なぜ採用されたと思いますか?
面接のとき、質問シートみたいなものをわたされたんですね。そのひとつに「体力に自信がありますか?」という質問がありました。小中高と、ずっと野球をやってきたので、大きな文字でハッキリと「自信あります!」と書いたのがよかったのかもしれません。印象をよくしたいとスーツを着ていきましたけど、そういう外見のこと以上に、自分のなかの自信があること、やる気があることをちゃんと表現したことがよかったのではないかと思っています。何しろ、自分にはまったく経験がないわけですからね。
すでに、タルト生地やデザートの仕込みをまかされている鵜澤さん。予約の電話が鳴ると、すばやく対応することも忘れない。
キッチン希望で入社されて、今はホールですね。
はい、ですから堅苦しくて、かしこまったサービスはしていません。お客さまの笑顔を引き出したいという気持ちを常にもっています。できるだけ、お客さまとお話ししながら、愉しい時間を提供させていただくことを心がけているんですよ。たとえば、デザートのとき「おなかいっぱいになりましたか?」とお声かけして、「もう食べられないくらいだわ」と言われたら、「でも別ばらですよね(笑)」と、和んでいただくとか。
うまいなぁ(笑)。癒やし系のサービスですね。キッチンの仕事も少しずつ?
サラダとかデザートの仕込みとかを、少しずつやらせてもらっています。シェフは何でもどんどん仕事をやらせてくれるので、大変ですけど、ありがたいです。
最近、彼女もできたそうですね。シェフから聞きましたよ。
はい。ですから以前にも増して、責任感をもって仕事をしています!
ビストロ・ヴァン・ダンジュ オーナーシェフ 小原 健さんの採用のキメテ!
第一印象は、年令のわりに老けているなぁと(笑)。いまより10キロも太っていましたからね。ただ、誠実さや真剣さは伝わりました。大学から経験もなく、この業界に飛び込むことは勇気がいるし、つづくかどうかが未知数でしたが、鵜澤君ならつづけられるのではないかと感じ、採用となりました。今はホールをメインに、料理の仕込みもどんどんやってもらっています。決して言い訳をしないところが彼のいいところですね。成長ぶりを長い目で見守っていきたいと思います。
ビストロ・ヴァン・ダンジュ (Bistoro Vin-dange)
住 所:千葉県我孫子市我孫子1-8-18 ラ・セーヌ 2F
電 話:04-7185-5800
定休日:火曜日
時 間:11:30~15:00(L.O.14:00)/18:00~23:00(L.O.21:30)
土・日・祝 11:30~15:00(L.O.14:00)/17:30~23:00(L.O.21:30)
交 通:「我孫子駅」より徒歩3分
文:高木 正人 写真:ボクダ 茂
2014年09月18日 掲載